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ビール好き惑星の人々


今日は、わたしが大好きなエピソードの話をしよう。


1 360度、世界は開かれている。


退職したあと、山のように本を読んだ。

はたして、自分はいったいどの道を選ぶべきなのか。


360度世界は開かれている。

光輝く、真っ白な世界の中で、わたしはどの道にだって進める。

さて、自分はどの道に進みたいのか?


それは自分自身のライフシフトづくり。
暮らしづくり。仕事づくり。未来づくり。
退職の基点ともなった、”いずれ人のライフシフトをサポートできる人となりたい”という自らの想いの実現に向けたプロフェッショナルな自分づくりのための学びのはじまり。いろんな人の本を山ほど読み、さまざまな人の生き方のありようを学んだ。


そんな中、わたしの琴線に響いた1つのエピソードがある。自分のコアとも言える想いの原点の1つがここにある。


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『ポートランドの小商い』Spectator vol.34, 幻冬舎,2015


北米のポートランドで小商いをしている11人の若者のストーリーをインタビューしたムック本だ。熟読した。当時、マジ熟読した。


2 ビール好き惑星の人々。


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ビールが好きだ。


そんなビール会社の友人をオイラは何人も知っている。昔3年ほど一緒に仕事していた最高に気の合うパートナーも、元ビール会社Kの社員さんだった。

彼らは飲むとビールについて語り出す。いかにビールを愛しているか。ビールとの人生エピソードや注ぎ方から、逸話までてんこ盛りで語られる。全身全霊でものすごいビール愛が伝わってくる人々だ。

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個人的には、ビール好き惑星に住む人々だと思っている。


そんな大好きな彼らを思い出しながら、『ポートランドの小商い』で、マイクロブリュワリーを営み、上質でこだわりのクラフトビールを作っているアレックスの話を読んだ。



3 ビール作りが大好きだから、ビールに触れていたい。


上質で自由な本物のビールづくりへの本質的で深い哲学やこれまでのストーリーが語られた後、以下、アレックスの話の一部を抜粋。

□将来的には会社の規模を拡大したいと考えている?

いや、拡大するつもりは全くないね。これまでの経営成績を書類にまとめて銀行ローンをとりつければ10倍くらいの規模へ拡大することは可能かもしれないけどさ。ポートランドのブリュワリーはみんな拡大路線へ向かうけど、そうやって拡張した会社を見ていると、瓶詰め機械の管理に追われたりして、なんだか大変そう。この3、4年は今のスタイルでやってきたけど何の問題もないし、これくらいの規模の方が従業員もハッピーだと思うんだ。


□自分でコントロールできる規模とペースでやれれば良いってことかな。

そうだね。うちのスタッフは全員がホームブリュワリー上がりで、ビールづくりが大好き。それでビール会社をはじめたんだ。生産量を増やしていくうちに楽しさが失われ、気づいたら工場で働いているだけ、みたいにはしたくない。


□音楽に例えたら、マジソンスクェアガーデンを満員にするコンサートよりも、地元のライブハウスで好きな演奏をしたいというわけか。

絶対そうだよ。収入を得るのは大切だけど、金持ちになるためにビールづくりを始めたわけでもないし。


4 これだよなあ〜。これ。


これだよなあ〜。これ!と思った。

日本の誇るビール会社さんたちの規模はグローバル。日本全体や世界への輸出をカバーする巨大な事業規模。すべての仕事は分業されていて、チームの中で役割をきっちり果たすのがそれぞれの使命。

ビールへの愛を胸に、毎日工場でボタンを押しつづける仕事の人もいる。毎日経理をし続けている人もいる。毎日マネジメントをしている人もいる。でも考えてみるとビールそのものには触れてない。。。組織にはそんな仕事や役割が山のようにある。というか組織にはほぼそれしかない。分業化された役割の集合体こそが組織。

組織での第一の人生は、たいていがそんな感じだ。
第一の人生のお役目は、もうたっぷりやった。


第二の人生は、こんな仕事がいいよなあ〜と、オイラはその時心底思ったのだ。ビールが好きな人が、直接大好きなビールに触れ続けることのできるサイズ感。

だってビールが好きなんだから。
毎日ビールと向き合える。毎日ビールと触れ合い・語りあう。
それこそがビール好き惑星人たちの、真の喜びなんではあるまいか、と。


もちろん、人には選択肢がある。好みがある。どんなサイズ感やどんな手触り、どんな役割や影響力、何を通して人のお役に立つ仕事を選ぶかはその人の自由だ。

私自身の選択として、第二の人生はポートランドの小商いの人々のように生きたいと思った。好きなものや得意なものを真ん中に置きながら、大好きなものに直接触れ合い・向き合い続けていける本物の仕事をしていきたいと思った。

そして同じように、そんな第二の仕事に出会いたい人々をサポートをしていきたいと思った。「歓びに満ちた仕事に出会いたい惑星」の住人たちのお手伝い。ここが私のあらたなお役目の一つだ。

(もちろんオイラの惑星は1つではない。私は、手仕事ビト惑星の住人でもあるし、住民協働事業惑星、人の体を整えるの大好き惑星、旬で自然な美味しいごはんがとにかく大好きすぎるぜ惑星の住人でもある。語り出したら、止まらないぜ!)


世界は360度あなたに開かれている。

あなたはどこの惑星の住人ですか?

あなたは、どの道に向かって進んでいきたいですか?


今日も宇宙は、ワクワクだね♪




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