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愛しさと切なさのバタフライ・エフェクト
澄んだ青空が紫外線をより多く通すように、静かな海に石ころひとつ投げたなら、深い海底までするすると吸い込まれて行くのだろう。水面にゆっくりと大きな弧を描きながら。
《バタフライ・エフェクト》とは、ブラジルの一匹の蝶の羽ばたきが、テキサスで起こる竜巻に繋がっていくか?という問いかけに由来するそう。些細な変化がその後の大きな変化に繋がっていくのじゃないかという仮説。
あると思うよ、竜巻なんて大袈裟な事じゃないだろうけど。ネットの世界って案外そうだよね。誰かが美味しい料理の記事を書いていたら真似したくなるし、面白い映画を紹介していたら観たくなる。そして、誰かの悲しい思いを綴っている記事を読むと辛くなるんだ。
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本を読んでも記事を読んでも、秋のせいかな?寂しさを拾ってしまう今日この頃。ある民族が他の民族に追いやられ、虐げられていった歴史の本を読んだんだ。てきめんに悲しくて苦しくなる。民族間の問題じゃなくても、今でもありがちな問題だから。弱肉強食。理不尽なんて当たり前にある、そんなこと分かっているんだ。
心の海の底には人には見せられない弱さや嫌な部分が眠っていて、石ころ一つ落ちただけでで湧き上がってくる。楽しい事や達成感をもっともっと集めないと、無意識を嬉しさや喜びで埋め尽くさないと、沈殿したものが浮かび上がってくる。
本や記事を読んで辛くなるのは、同じやるせなさや怒りや苦しみが自分の中に沈んでいるからだろう。共感というより触発されてするする思い出してしまう、みたいな。青いなまったく。
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文字が文章になってそれを綴る時、人それぞれの色や香りがつくんだ。そこにしか咲かない花のようにみんな違う。喜びや悲しみの表現はその人しかできないもの。全く同じならレプリカ、造花だ。
そんな大好きな花が一輪散ってしまった。
バタフライ・エフェクト… 見ず知らずのひとりの人が消えただけで、凪いでいた海へ石が投げ込まれたように心が波立つのだ。
まるで失恋、笑っちゃうね。
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最近、数ヶ月ぶりに昔のSNSの友達に伝言してきた。お互い退会はしてないけれど、放置しているもの同士だ。一番大変な時に話を聞いてくれた人。今日覗きにいくと書き込みがしてあった。
お互い元気で頑張ろう。たまに連絡しようね。これからもよろしく!
バタフライ・エフェクト!! 会った事もないけれど長く繋がっている友達。その人の頑張っている姿が私に力をくれるのだ。
まるで恋、笑っちゃうね。