小学生はマンガを読むのか?
昨日、担当編集者のTさんと話をしていたら、
「尚桜子さんが今そうやって、縦読みマンガの時代が来るのか?とか、でも縦読みで描いたら紙の本にしにくいじゃん!とか、あーだこーだ悩んでいるのをそのままマンガにしたら同業者に一番刺さって売れるんじゃないでしょうかね」
と言い放った(笑)ので、マンガにはしませんが書き留めていくことにしました。「WEBマンガ家の学習帳」というマガジンに格納しますので、コメントなどいただけたらうれしいです!
早速ですが、最近の小学生はどのようにマンガを読むのでしょうか。
私は、次に描く作品は是非とも子供に読んで欲しいと思っていたのですが、
「そもそも小学生はマンガを読むのか?」という壁にいきなりぶち当たりました。なぜならうちの息子(小4)が、ほとんどマンガを読まないからです(汗)。
2~3年生ぐらいのころは、時々おこづかいで「コロコロコミック」を買っていましたが、連載を楽しみに毎号続けて買うわけではなく、付録目当てになんとなく買っている感じでした。
昨年から今年にかけて一応ハマったのが「進撃の巨人」。アマゾンプライムでアニメを見て、続きが知りたいと24巻から最終巻まで、ほぼ自分のお小遣いとお年玉で買いそろえました。でもそれで満足したのか、アニメですでに見た23巻以前は買うつもりはなさそうです(笑)。
息子に「買って!」とせがまれて買ったマンガもいくつかあります。「昆虫世界のサバイバル」など、韓国で制作された"科学マンガサバイバルシリーズ”の日本語版です。でもこれは完全に学習マンガ。
祖父母が「面白いわよ」と持ってくるマンガ「猫ピッチャー」もありますが、息子が自分で買うほどにはハマってはいません。
私が子供の頃のように、「りぼん」や「ちゃお」の発売日をまだかまだかと待ちわびて、お小遣いを握りしめて本屋に走るなんて、今の小学生にはあるのかしら?と思います。
ではデジタルでマンガを読むのかと言ったらそれもない。私もAmazonKindleでマンガを買ってペーパーホワイトで読んでいますし、LINEマンガも登録していますがそれを子どもに読ませたりはしません。
四六時中タブレットで動画ばっかり見ている子どもに、さらにタブレットでマンガを読ませようとは思わないという理由がひとつ。
それから、LINEマンガなどは成人向けの作品も普通に表示されてしまうので、中学生の娘であってもちょっと登録をためらうというのが2つめの理由です。
そういった現状に出版社側も手を打とうとしているのか、小学館が「小学館キッズコミック」で、あの名作「あさりちゃん」や、「チコちゃんに叱られる!」をはじめ、学習マンガ、アニメ、絵本など、親が子どもに安心してみせられるコンテンツを無料配信しています。
でもこれは、小学校低学年向けかな。
病院の待合室で「ちょっとコレでも見てなさい」と、見せておくには安心というところで、高学年になったら物足りないだろうなと思います。
誰もがマンガ雑誌を買っていた時代は、自分のお目当てじゃない作品にも触れる機会がありました。友達同士で貸し借りもよくしたものですが、うちの子が友達からマンガを借りてきたことはこれまで一度もありません。小学生がマンガに接する機会がそもそも少なくなってしまったのだと思います。
そりゃ動画の方が魅力的ですもん。無料だし、毎日のように更新されるし、一つ見れば過去の動画や関連動画がたくさん表示されて、飽きることなく見続けられますから。もちろん、わが家とは全然違うご家庭もあるかと思いますので、マンガ大好き!というお子さんがいらっしゃったら、そうなった経緯を是非教えて欲しいです!
こうした現状では、私のようにWEBで個人的にマンガを発信するマンガ家は、小学生に向けてマンガを描くことがとても難しい時代なんだなと感じます。
まずオトナに受けるマンガを描いてアニメ化してもらい、それを子どもが見ることでマンガにたどり着いてもらう・・・というとてつもなく遠い道のり・・・いやいや、そんなん無理でしょ(笑)。
だったら最初から学習マンガ描いた方が早いけど、それはそれでめちゃくちゃ大変ですからね。困ったなぁ・・・(笑)。
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