どうする?浮気した夫から、離婚したいと言われたら#1
こんにちは。
人生に寄り添う、かかりつけカウンセラー&司法書士 こたか真子です。
「病めるときも、健やかなるときも」永遠の愛を誓った二人が。
三々九度で、固い契りをした二人が。
いつの間にかすれ違って別れて行く話は、今に始まったことではありません。
でも。
ある日突然、自分のLINEに見知らぬ女性から
「旦那さんと別れてください」
とメッセージが来るケースは、今の時代ならでは、かもしれません。
今日は、これまで私がお聞きした相談を、個人が特定されない形でシェアします。
夫が、帰ってこない
私は、田中良子と申します。
45歳、専業主婦です。
3歳年上の夫、中学1年生の息子との3人家族で、
都心から少し離れたマンションに住んでいます。
私たち家族の暮らしぶりは、ごく一般的だし、
はた目には、何の問題もない家族に見えると思います。
でも。
私は、長い間、夫に騙されていました。
夫は、だいぶ前から、浮気をしていたのです。
今にして思えば、10年ぐらい前から、
始まっていたんじゃないかと思います。
仕事上の接待だと言って、週末はゴルフで、
夜遅く帰ってくるようになったのが、ちょうど、その頃なんです。
当時の私は、そういうつき合いも大事だと思っていたので、
夫を疑ってみたことはありませんでした。
中間管理職になってからの夫は、仕事がとても忙しそうで、
週の半分くらいは、帰りが深夜過ぎになる毎日でした。
そのうちに、往復の通勤時間がもったいないからと、
平日は、会社の寮に泊まり込み、週末にだけ帰ってくることが増えました。
私は、夫の健康が心配だったので、
それも仕方がないのかなと思っていましたし、
家に帰ってくれば子煩悩な夫のことを、
家庭を大事にしてくれる人と信頼していたのです。
ところが、コロナ禍をきっかけに夫は、月に2,3日しか帰ってこなくなったのです。
普通だったら、
そんな時期だからこそ、家族と一緒にいようとするはず、じゃないでしょうか?
それなのに、私と息子を放って、仕事を優先させるなんて、
おかしいと私は思いました。
世の中では、リモートで仕事をする人が増えているのに、なんで?と。
さすがの私も、夫に
「いくら仕事が忙しいと言っても、家にほとんど帰ってこないなんて、どういうこと?」
と聞いてみました。
でも、夫は、
「こんな時期だから、家族に感染させないために、家には帰らないほうがいい」
と言うのです。
私は、納得できませんでした。
「お願いだから、帰ってきて」と、何度も夫に言いました。
でも、夫の答えは変わりませんでした。
何か、おかしい。
そう思った途端に、これまで、見て見ぬふりをしてきた夫への不信が
私の中で一気に広がりました。
気づいてはいけないことに気づいてしまったような、
見てはいけないものを見てしまったような得体の知れない不安が、
ズンと胸の奥に落ちてきました。
でも、とりあえず、夫は、月に2,3日は帰ってきている。
コロナが落ち着けばきっと、帰ってくるようになる。
それまでの辛抱だ。
だから、今は、何も聞かないでおこう。
そう自分に言い聞かせて、不安を押し殺したまま2年ほどやり過ごしてきました。
問い詰めて、何かが壊れてしまうことのほうが、私には恐ろしかったのです。
何かの間違いだ、と思いたい。
その不安が、ある日突然、現実のものとなりました。
先月の半ば頃、私のLINEに見知らぬ女性(と思われる)から
「旦那さんと別れてください」とメッセージが入ったのです。
私は、「え!?」と、自分の目を疑いました。
何かの間違いだ。
たちの悪いいたずらに違いない。
心臓がバクバクして、スマホを持つ手の震えが止まらない。
怖くて見たくないのに、メッセージの文字から目が離せない。
メッセージを送りつけてきた人は、いったい誰なのか。
記憶のカケラを集めてみようとしましたが、ムダでした。
誰なのか、見当もつきません。
そうこうしているうちに、新しいメッセージが入りました。
「あなたのご主人と私は、もう10年近く付き合っています。
ご主人は、あなたとは別れると言っています。
あなたも、うすうすは気づいていたでしょう?
慰謝料は、お支払いしますので、離婚届に判を押してください。」
「もし、応じていただけないのでしたら、裁判を起こしてでも離婚してもらいます」
と。
稲妻が心臓に突き刺ささるような衝撃でした。
足元の力が抜けて息苦しさを感じ、座っていることさえ、やっとでした。
「そんなこと、あり得ない」
夫に、本当のことを確かめたい。
そう思って、スマホに手を伸ばしました。
でも、確かめれば、すべてが壊れてしまう、終わってしまう気がして、
自分から夫に連絡することができませんでした。
どうしよう?
お腹のあたりにある黒くて鉛のように重たいドロっとした液体が、
グルグルとかき回されて、吐きそうになりました。
高熱が出た時のように、体がガタガタと震え出しました。
どうしよう?
どうしよう?
今、何時?
ああ、もう、4時過ぎてる。
もうすぐ、息子が帰ってくる。
晩ご飯のお買い物に行かなくちゃ。
今日は、ハンバーグにしてって、言われてたっけ。
でも、どうしよう?
どうしたらいいの?
あ、ご飯もセットしてない。
もうすぐ、息子が帰ってくる。
どうしよう?
あまりにも身勝手な夫の言い分
このお話は、私が相談を聞いたいくつかのケースを再構築した、フィクションです。
でも、まったくの作り話しではありません。
もし、こんなことが自分の身に起きたら、皆さんだったら、どうしますか?
「そんな夫、こっちから願い下げだ、離婚してやる~!?」
「子どもがいるから、もう一度話し合ってみる?」
「夫が謝罪して帰ってくるなら、許す?」
夫婦は他人とは言え、離婚した後の経済的な問題や子どものこと、
親戚関係などいろんなしがらみがあって、
すぐに答えが出せないことのほうが多いように思います。
さて、良子さんは、この後、どうなったのか?
詳細なやり取りは省きますが、
LINEのメッセージは、ご主人が付き合っている女性が送ったものであることが、わかりました。
ご主人は、女性のメッセージと同じように
①慰謝料は、払うから別れて欲しい
②離婚に応じない場合は、裁判をする
と、言ってきました。
あまりにも身勝手な夫の言い分に気分が悪くなる、腹が立つ、やるせないなど、
多くの方の声が聞こえてきそうです。
①そもそも、浮気が本気になってしまった夫から、慰謝料を払うことと引き換えに良子さんに離婚を請求することができるのか?
②夫は、離婚に応じなかったら、裁判をすると言っているが、どうなるのか?
法律的な観点からのお話は、次回にお伝えしていきます。
夫婦関係がギクシャクしている。
子どもが巣立った後の夫との生活がイメージできない。
このままでいいのかなと思うことがある。
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