小説『MILK』を読んで徒然に語る。パート2

前回はnoteで読んだ大木亜希子先生の小説『MILK』ですが、やっと『小説現代』が手元に届き、紙面をめくり堪能いたしました。やはり紙面の方が読みやすく、前には気づかなかった表現等も楽しめて大満足をいたしました。
亜希子先生は天才だな、と改めて思いました。この冊子には亜希子先生と光宗薫さんとの対談も載っており、非常に興味深い内容でした。2人とも聡明で自己分析力の高い方達なんだな、と感心いたしました。

さて、前回はタイトルの事を書きましたが、今回は感想などを書いてみます。単なる1ファンが思ったことを綴っただけですので、そこをふまえてお読みください。
もちろんネタバレも含みます。

 今回のお話の中に今話題のレズ風俗が出て来ます。それ自体は違和感なく受け入れられましたが、まさか楓がキャストになるとは思いもよりませんでした。仕事をしながら、なんてバレたら危険ですし経済的に困っているわけでもないし驚きました。それにはリカの存在も大きかったことでしょう。果たして彼女は何故本名で源氏名をつけたのか、は謎です。

楓がメープル、まではわかるのですが、糖って、、、。そこも謎でした。メープルシロップがサトウカエデの蜜だからでしょうか?

また、俊太郎も浮気相手に子供が産まれた、なんて事をよく簡単に話せたなぁと不思議に思いました。この人は本当に人の気持ちがわからない人なんだなぁと。
きっとそれが原因で別れることになるのですが、俊太郎から別れを切り出した理由もよくわかりませんでした。

最後にたまきさんが再登場しますが、彼女は本当に浮気に気付いていなかったのでしょうか。上司が年下のきれいな女性だなんて、それだけで疑いますよね。ましてバーベキューのときに楓は俊太郎さんと下の名前で呼びます。これってマウントじゃないですか。それにも気付かなかったのでしょうか。

楓はたまきがいらしたときどう思ったのか。それこそ勝った!とマウントをとれたのでしょうか。それはたまきに対してではなく、俊太郎に対してです。
たまきに対してはお互いに被害者だよね、という共感をしたのかな。

でももし、たまきが全て気付いていたとしたらどうでしょう。
バーベキューで会った女性の上司。その顔を忘れることは無いと思います。例え変装をしていたとしても。楓と分かった上で抱かれていたのだとしたら、本当の勝者はたまきですよね。まあ、勝ったとか負けたとかそういうものでも無いのですが、そうだとしたら面白いなあ、と思いました。

亜希子先生の小説は心理描写が秀逸なのですが、所々説明を伏せておく所が有るので、一度読んだだけだと分からないことが多々あります。いや、何回読んでも読者の想像力で判断しないとならないので、それは面白いのですが、亜希子先生の思いはどうだったのかなぁ、と知りたくなることがあります。

何だか文章を書くって難しいですよね。もちろん私なんかは思ったことを書いただけで、そこから校正や推敲をしてるわけではないからまとまるわけもなく、読みづらいことこの上ないですね。
こんな拙い文相を最後まで読んでいただきありがとうございます。
他の読者さんの感想を聞いてみたいですね。
多くの人に楽しく読んでもらいたいです。#MILK
#小説MILK #小説現代   #大木亜希子



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