風俗嬢Aを読んで思ったこと(ネタバレ有)
大木亜希子先生の小説「風俗嬢A」を読んで思ったことを書きます。
最初はスマホで読みました。最初から衝撃的な性愛シーンから始まり、面白くて一気に読み干してしまいました。その時の印象では主人公の透に対して良い感情は持てませんでした。
紗英さんに対して丁寧に尽くし愛しているようで、乱暴で相手の気持ちをあまり考えていない所。言い訳をしながら浮気を肯定している所。そしてそれを隠すために雑に紗英さんを抱く処。格好つけのいやな奴としか思えませんでした。そのため最後に結ばれるのも何だか残念に思えたのです。
ただ、僕は鈍いところもあり何度か読み返さないと理解ができないので、本を買ったこともあり何度も読み返しました。
すると違った世界が見えてきました。
何で紗英さんは透を選んだのだろう。
所々にその答えは散りばめられていました。
チャラかったイケメン俳優の透は馬鹿で乱暴で一方的だけれども、実は不器用な真っ直ぐな男だと見抜いていた。最初に仲良くなった時から、それに惹かれ「私、一生この人について行こうと思った」という気持ちを持っていたのでした。そうでなかったら裕子さんに「寂しいなら透をお貸ししますよ」なんて言えませんよね。それとも咄嗟についた嘘?虚勢を張ったんですかね。
また、役者を諦め家業を継ぐことを告白された際も、最初からそうなることを予感していたと彼の才能をも見抜いていたのです。女性の直感というか人を見抜く力って本当に凄いし、男はそういうところ弱いのですよね。夢見ちゃうから。
そんな風に読み解くとなるべくしてなった結末でした。
まあ、結婚することで、それを結末とすればそうなのですが、実際の世界ではスタートでしか無いのです。経験者(笑)
そう考えると2人はどうなるのだろう。上手く行くのかな?
透は絶対浮気しそうだし、駄目な部分がもっと見えてきたとしたら紗英さんに呆れられてしまうかもしれませんね。
最後に疑問がいくつか。
最初は古市の機嫌が悪いときに、「あんなブスを抱くの?」と言う台詞。えー有村さん相手にそんな事あるかなー?と思ってしまいました。だとしたら古市ひど過ぎー。
その後演技が終わった後にうっすらと涙を浮かべた古市。これもどういう状況だったのか不思議でした。負けた!という感情なのかしら。
最後に紗英さんが裕翔との情事に応じた事。少し惹かれたから?マリッジブルー的な不安定な感情?自分の気持ちを確かめたかったからかな。
俳優さんて彼氏彼女がいることをわかっていても関係なく口説くんですね。自身があるからなのか。あれ?亜希子さんも女優さんじゃないですか!えー困る。同じ生態だったらやだな。
最後に、こういう考察がすぐにできれば良いんですけれど、なかなか時間がかかってしまいます。もっと早く出来るように鍛えないと。でも、憧れの亜希子さんから質問されると緊張するんですよー。大好きなので。
亜希子さんはこれからもずーっと活躍して欲しいですね。応援しています。