「企画して、作って、発信して」-プロトアウトスタジオ・もいせん体験記
プログラミングって、どんなイメージですか?
「覚えたら便利そう」
「小学校で習うようになるんだよね」
「難しそう」
「副業につながる」
…といったイメージでしょうか。
私は「プログラミングの技術を身につければ仕事や日常生活で役に立つのではないか」と思いながらここ数年を過ごしていましたが、きっかけがあり2021年10月からオンラインスクールを受講し始めました。
今回、オンラインスクールに参加し10週間がたつため、ここまで何を学び考えたかについて共有したいと思います。
ものづくり医療センターデモデイ記事に大きなインパクトを受ける
なんとなくプログラミングに興味があるものの、実際には学ぶ機会もなく何からはじめていいかもわからないでいたところ、ふと目にした記事がこちら。
さまざまな診療科の医師や医療職の方達が、自分たちの専門性を生かして新しいものを作って発表されている様子をみて、「自分がやりたかったのはまさにこれではないか」と思ったのでした。
実は、Antaa Academiaという昨年参加していた会で、ものづくり医療センター(通称もいせん)院長の北城さんがインタビューを受けていた回があり、その時にもいせん0期生の募集をしていたことを知ったのですが気づいたときには募集が終わっていて機会を逃していました。
今回確認してみると、ちょうど1期生の募集をしているとのこと。
とはいっても、出費は大きいですし、学ぶ時間を取れるのかと躊躇する部分もあったものの、Antaa Academiaで知り合った方に感想を聞いたり北城さんにもお話をお聞きして入学(もいせんでは入院という)を決意しました。
プロトアウトスタジオにも入学
もいせんに複数のコースがある中で、どうせやるなら一番積極的なICUコースをと希望したところ、プロトアウトスタジオとの合同クラスに参加することになりました。
実は北城さんはプロトアウトスタジオの卒業生で、医療関係者にもニーズがあると考えて作ったのがもいせんとのこと。
事前にプロトアウトスタジオのプロデューサーである菅原のびすけさんともお話しし、「プログラミング経験全くないけど大丈夫ですか』と尋ねると、「頑張れば大丈夫」とのお返事。
授業を受けて課題を行うことは比較的得意なので、まぁなんとかなるかと考えているうちに10月2日の入学式を迎えました。
企画して、作って、発信して
入学式でのびすけさんが話されたのが、「プロトアウトスタジオは技術力だけでなく企画力、発信力も同時に鍛える社会人スクールです」ということでした。
プログラミングという技術を学ぶつもりで参加した私としては驚きを感じましたが、今となってはその意味するところがよくわかるようになりました。
どういうことか。
もちろん、技術力は重要で、どういった技術を持っているかによって作れるものの選択肢や幅がずいぶん違ってきます。
企画力を鍛える
一方で、そもそもどういったものを何のために作るのかという企画の部分があります。
ここは当初、自分としては得意なところだと思っていて、実際入学前から「初診の情報収集LINE Bot」や「デジタルヒヤリハット」など作りたいものが複数ありました。
実際にスクールを経験するなかでも自分の身の回りの課題をもとに企画することが複数あり、「暑くなったらクーラーをつけるよう呼びかけ熱中症を予防する」ものを作ったり、「カルテの写真を撮ったら自動的に事務さんに転送される仕組み」を作ったりして、後者は診療で毎日使うようになりました。
一方、この発想法だけでは企画が想像の域を出ず、企画の幅が狭くなってしまうという欠点を知ることになりました。
そこで、身の回りの課題は何も解決しないけれど自分が面白いと思える企画を考えるトレーニングを行い、「顔からラグビー部かサッカー部か判断するサイト」を作ったり、「話しかけた単語と関連するネコ動画を自動検索してくれるサイト」を作ったりと、これまでの自分ではとても思い付かないような発想法をするようにもなりました。
技術力を鍛える
では、もともと鍛えたかった技術力についてはどうなったかですが、実を言うといわゆるコードを書くという意味での技術力は十分には身に付いていません。
しかし、LINE Botを実装したり、IoTの実践としてObnizを使ってあけちゃダメな箱を作ったり、機械学習を使ったり、ハッカソンに初参加してお年寄りが足上げトレーニングを頑張れる仕組みを実装したり、iPaaSを活用して特定の単語がツイートされたらGoogleスプレッドシートに自動記載される仕組みを実装したり、「Web Speech APIを活用」したり、さまざまな技術を活用できるようにはなりました。
さらには、動画編集についても学んで、急にある学会からセミナー紹介動画を作成するよう依頼されてもサクッと動画を作ることができるようになりました。
発信力を鍛える
また、普通のスクールだと技術や考え方を学んで終わり、もしくは学んだものを実装して終わり、だと思うのですがプロトアウトスタジオでは発信することを徹底的に求められます。
もともと発信の重要性は感じていて、自分の仕事について主にFacebookを用いて情報発信を行っており、これが新たな仕事につながったり、今いらっしゃる常勤の先生が当院を知ったきっかけもFacebookだったりということもありました。
しかし、あくまでこの情報発信は時間に余裕があるときに活動の一部を紹介するものに過ぎなかったのですが、プロトアウトスタジオではnoteやQiitaのアカウントを作り、毎週記事を書き続けることを求められました。
これだけ発信を求められる背景には、「いくら素晴らしいものを作っても、伝えなければないのと同じ」というスティーブ・ジョブズの言葉や、「伝えるをしたつもりでも、伝わらなければないのと同じ」というのびすけさんの考えがあります。
発信をして賞賛をえられればまた活動する原動力になりますし、フィードバックを受けて企画を考え直すきっかけにもなります。
企画して、作って、というだけでフィードバックがない中では、新たな企画を考えて制作を続けていくということにつながっていかないと考えます。
今回私はプログラミングに関して何の知識もない中でスクールに参加しましたが、おそらくプログラミングの技術だけを別で学ぼうとしていても長続きしなかったと想像します。
何か習い事をはじめて長続きしなかったという経験がある人は少なくないと思いますが、情報発信せずフィードバックを受けることがなかったことも長続きしなかった一因だと思います。
プロトアウトスタジオでは、毎週課題が複数与えられ、それぞれ企画し実装し記事を書くことを求められます。
さらに、毎週講師の方達によるフィードバックが行われ、ポジティブにも、そしてネガティブにも本気のコメントをくださいます。
立場的にネガティブなフィードバックをもらう機会が少なくなっていたこともありますし、やはり褒められると嬉しいということもあるので、毎週このフィードバックを楽しみにしています。
いい企画があるから技術が生きるというだけでなく、技術を持っているから企画の精度が上がる。さらに情報発信をすることでポジティブにもネガティブにもフィードバックをもらって成長し、次の企画につながっていくということをこの10週間で徹底的に体験しました。
医療介護現場の笑顔を増やすプロジェクト
これまでの学びの集大成として、私は「医療介護現場の笑顔を増やすプロジェクト」を考えています。
仕事上で感謝されたことや感謝したことをサンクスレポートとして報告して感謝を共有し、ヒヤリ・ハット報告をデジタル化することで同じミスの繰り返しを減らすことができれば、医療介護現場の笑顔を増やすことができるのはないかというプロジェクトです。
どういった機能を実装するかなど、まだまだこれから具体的に検討していくのですが情報発信を続けていきますので、ぜひフォローしていただければと思っています。
プロトアウトスタジオ、もいせんをお勧めします!
企画し、作り、発信してというサイクルを回し続けて自走し、自分の業界を変える人材を育てたいと、プロトアウトスタジオは考えているとのこと。
私も、今回の学びをベースにして自分の身の回りから変えていき、先々は医療業界を変えていく活動につなげていきたいと考えています。
また、私のスクールでの同期は、小売業界の人たちと飲食業界の人たちでした。
この同期のアウトプットをみることも大きな刺激と励みになっていますし、この同期達ならきっとそれぞれの業界を変えていくことになるんだと確信しています。
12月19日夜に、ものづくり医療センター1期生のデモデイ(卒業制作発表)があります。
ここまで読んでくださって興味を持たれた方、ぜひ覗いてみてください!!
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