Vol_16:ゲリラ豪雨を避けるには
早いもので6月。
あと30日で2022年の半分が終わり、
季節は本格的な夏へ移っていくが、
今年はどれほど厳しい暑さとなるだろうか。。。
ほどほどで終わってほしいと願っているが、
すでに「厳しい夏」が昨日から始まっている。
毎週録画をするくらい好きなTVに
「カンブリア宮殿」という村上龍の番組がある。
いつかの放送で株式会社ウェザーニューズが取り上げられていた。
株式会社ウェザーニューズは「ウェザーニュース」という天気予報アプリを運営する世界最大の民間気象会社だそう。
既に、ケータイにダウンロードされている方も多いのではないでしょうか。
気象庁が出す天気予報を「みんなの気象台」とするなら、ウェザーニューズは「あなたの気象台」というコンセプトで差別化をしている。
気象庁が行う都道府県や地域ごとの天気予報に加え、
観測機を10倍に増やすことで「〇〇市」ではなく「○○市□□区△△」など
市区町村ごとの予報を可能にし、なんとその的中率は90%以上だそう!
ただ、そんなウェザーニューズであっても
予測が難しいとされていたのが「ゲリラ豪雨」だそう。
急激な変化よってもたらされるゲリラ豪雨は予測ができず、
これまでは多くの人が被害を受けてきた。
特にこれからの季節(夏場)は注意が必要だ。。。
しかし、ウェザーニューズでは数年前より「ゲリラ豪雨予測」というものスタートし、そのエリアでゲリラ豪雨が降ってくる30分前にアラートを鳴すことに成功したという。
ではどうやって?
10倍の観測地点を設けても予測することが難しいゲリラ豪雨を予測すること
ができたのでしょうか。
AIやアルゴリズムを駆使して分析しているのでしょうか?
実はこれ、全国にいるウェザーニューズ会員に空の写真を撮ってもらい、その写真とコメントを集めて「あっ、雲が厚くなっているからゲリラ豪雨になりそうだな」と予測を立てているそうです。
「晴れているが、雲が厚くなってきた。風も出てきた。」
こんな情報が1枚や2枚ではなく、
全国の会員から送られてくる数万枚の写真を目で見て予測をしているそう。
なんとも原始的!!笑
でもそれは、全国に設置されている観測機からのデータよりも正確で、かつ、タイムリーなので、今まで不可能とされていたゲリラ豪雨の発生を30分も前にキャッチできるようになったと言います。
データはデータでも「現地」の会員からの写真とコメントというのがとても秀逸です。
ビジネスには、3現主義(現場、現物、現実)という考え方があり、
現場に行きその場の空気を感じ、
現物を触って熱さを肌で感じる、
そして、現実を見つめることで様々な真実が見えてくるというものです。
ネットやAIが進化する時代だからこそ、改めて大切にしなければいけない考えだと教わった気がする。
「気象庁(本部)」からの情報だけでは
ゲリラ豪雨を避けることはできない。
実際の戦争でも同じく、
なぜ、圧倒的な強さを誇る正規軍が、
往々にしてゲリラに負けるのか?
それは、指揮系統が前線からはるか遠くにいて、
状況が変わっていてもなかなか判断を変えることができないからです。
一方のゲリラは、その場で判断して、その場で行動を変えていく。
作戦の変更も、目の合図だけで行ったりもします。
まさにウェザーニューズは、ゲリラ豪雨との戦いを「ゲリラ作戦」で勝ったと言えるでしょう。
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