中小企業診断士試験の財務会計対策(9~10月版)
今回は、中小企業診断士試験の財務会計対策について、現在の状況に対応したお勧めをご紹介したいと思います。これは時期によってお勧めが変わってきますので、今回は9月~10月という時期でお読みください。
1 これから学習する方や今年の1次試験で40点未満の方
財務会計を初めて勉強する方は、まずは、教科書を勉強して下さい。一番のお勧めは無料講義もついている早稲田出版の以下の書籍です。2024年版はまだ発売していないようですが、kindleもあるようです。特に独学者や電子版が良い方はこれが一番のお勧めです。もちろん11月以降も使います。
初学者で教科書と連動して簡単な問題を演習したい方や、今年の1次試験で40点未満など実力不足だった方は、TAC出版のスピード問題集をやりましょう。9月23日くらいに発売のようです。
今年の1次試験受験者であれば2024年度版に拘る必要性はないので、最近のものを入手し、これを最初に自力で全部解いて下さい。7割くらいできない場合は、実力不足だと思いますので、その個所を教科書で復習して下さい。この問題集ができてから、過去問など(この後に示すような)一般的な問題集に進めます。これももちろん11月以降も使います。
2 今年の1次試験は合格したものの財務会計で60点未満の方やトータルで1次試験に合格しなかった方
今年の1次試験にトータルで合格できているが、1次試験が60点未満の方は2次試験の事例Ⅳについて作戦を立て直さないといけません。経営分析や文章で説明する問題に注力して、計算問題は1つできればよいくらいになると思います。以下の問題集に早急に取り組み、終わったら過去問に集中しましょう。
また、今年1次試験には合格できなかったが、財務会計は60点くらい取れた方はもう少しレベルアップしておきたいです。2次試験の事例Ⅳの過去問を解くのも良いと思いますが、まずは基礎学力を上げたいので、以下の問題集を最初にやってみましょう。9割レベルになったら、11月以降には上記の問題集に進んで、2次試験のイメージを掴む勉強をしましょう。
3 今年の1次試験の財務会計で十分合格レベルだった方や標準的な2次試験受験者の方
2次試験の過去問に集中して下さい。事例Ⅳについては過去5年なんて小さなことは言わずに最低10年はやりましょう。それ以上行き過ぎても構いません。とにかく繰り返して解いて下さい。あと、今年1次試験受けていない方は今年の問題は1回だけ解いておきましょう。テーマや言い回しなど使えそうなのは(例えば生産性)チェックしておきましょう。
逆に、上記で示した問題集ばかりで演習するのは危険が伴うと考えています。実際の2次試験は、与件分があり設問があるので、それらの繋がりや設問間の状況を見て解答していきます。端数処理も色々な場所にあったりします。なので、単品の練習ばかりすると本番はちょっと違って緊張しますし、予備校の演習や各問題集の問題集よりはレベルが高く、試験としてよい問題(考えないといけない問題)が出題されますので、注意しましょう。
あと、予備校に通われている方や独学者で模試などを受けている方もいると思います。それらの取扱いについてコメントしたいと思います。
模試についてはもうすでに各所で終了しており、タイミングが悪いと思いますが、会場で受験することはお勧めします。
模試や予備校の演習などの復習ですが、得点はまったく気にせず、平均点は越しておきたいぐらいのところです。計算問題なども含めて1回は復習して下さい(何回も復習は不要)。それよりも、聞いていることに答えているのか(特徴を聞かれているのに特徴になっていない、端数処理を間違えるなど計算のケアレスミス、文章問題で解答の方向性が違うとか)、国語的な読み取り不足、与件の抽出漏れとか、悪い癖を確認しておきましょう。
最後に、直前には1次試験のテキストは1回読んでおきましょう。文章問題でそのまま書くことで10点くらい効果ありますので、マイナー論点の意味を忘れないようにチェックしましょう。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
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