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インフルエンサーとは誰か?

インフルエンサーを「使う」のではない

今回の記事は以前書いていた記事をベースにアップデートしながら書いていきたいと思います。先日、ブランド企業のミーティングに参加したのですが、その中で、

インフルエンサーをコントロールできていないので効果がわからない

という趣旨の議論が展開されていました。この議論と思考回路はブランド側にはよくあることだと思うのですが、一歩下がって考えてみると、少し横柄な感じもする議論です。ブランド側がインフルエンサーをコントロールして彼らから発信する内容を管理したいというメンタリティが見えていて、インフルエンサーそのものが期待されている役割は完全に置いてけぼりになっているからです。ブランド側はインフルエンサーを「使って」プロモーションを展開するのではなく、インフルエンサーの発信する内容や切り口をモニターしながら自社のブランディングを精緻化していく必要があるのです。それをもとよりコンテンツを管理しようという考え方だと、ブランディングそのもののプロセスが蔑ろになる可能性があります。

インフルエンサーとは


そもそもインフルエンサーの定義ですが、Wikipediaによると、

世間に与える影響力が大きい行動を行う人物のこと

と書いてあります。SNSが一般化して久しいですが、その機能を活用して発信力をつけた方々のことを指すのですがなぜ彼らが力を持っているか、というと、

広告ではない本当の情報だから

です。この点はインフルエンサーの命とも言えるし、ブランド側としてもリスペクトしなくてはならない点です。彼らの発信力の源はかなり多様です。しっかりとしたコンテンツで人気がある人もいれば、元々芸能人であって認知度が高い人もいます。中には、奇抜な画像や映像のクリエイティブで注目を浴びている人もいます。とにかく、彼らが自身で作り出す世界観を使って多くのフォロワーを集めていることは事実です。マーケターとしてはその発信力を「使いたくなる」のは非常によく理解できます。しかし、ブランドを扱う人たちの目線で考えてみると、どのインフルエンサーと一緒にやっていくのか、はブランドにとって非常に重要な視点となります。

インフルエンサーとともにブランドを作る

そのポイントになるのは、インフルエンサーとの距離感をきちんと保った上で、インフルエンサーの反応もコントロールするのではなく、生の反応が発信されることをまず良しとしなくてはなりません。この部分はきちんとブランディングの戦略が練られていてきちんとした形で実行されていれば、インフルエンサーの反応がそれほど大きく期待からそれてしまうことはおこりません。ただし、ブランド側としてその反応を見ながら自分達の施策を修正していくことで正しいブランドメッセージの伝え方を洗練させていく必要があります。何よりも重要なのは、

一緒にブランドを作っていけそうなインフルエンサー

を見つけることが大切です。フォロワーが多いからとか、有名だからという理由で選ぶのではなくきちんと戦略にあった人と会話をすることです。冒頭触れたブランド企業では、インフルエンサーを媒体の一つとしてしか見れていないのでしょう。インフルエンサーはもっと多様な視点をブランドに与えてくれるステークホルダーの一員として捉えてもいいと思います。

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