【京都のイケズ】
「俺、年間30回くらい京都来るのに、いっつも意地悪されるんだよね」と、先輩。
ということで、今日はイケズを楽しむ!という姿勢で行動開始!京都の焼きそば専門店「お〇じ」へ出発!
タクシー運転手、カーナビをみながら、明らかにわざと小路に入らず、ほんの少し行き過ぎる(おそらく一方通行)。
タクシー運転手
「すみませんねぇ、さっきの小路でしたねぇ行き過ぎました。どうします?ぐるーっと大回りすれば近くまでいけますけど、行きますか?歩いたらすぐそこですけど」
先輩
「いえ、ここで大丈夫です」
支払いのタイミングで
タクシー運転手
「いいんですか?雨なのに」
イケズゲット!直後盛り上がる。
狭い小路に入りたくないから通り過ぎた!!!後から嫌味まで!!これはタイミング、構成、共に揉めないギリギリを突くうまいイケズ!
そして、やきそば屋到着!
注文は最初の一回だけ、シェアするときの注文は人数+1でお願いします。携帯電話使用禁止!等いろいろと注意書きが!そしてメニュー横には「2ケは2人前ではありません。2人前は700×2云々」と非常に理解しずらい記載。
やきそば屋さん
「注文はそこの紙に書いてくださいね」
我々相談後、3名なので4ケ注文(というか、メニューの書き方からしてそれしか選択しようがない感じ)。
出てきた焼きそばはめちゃくちゃ美味しい、しかし小さ目!
全部焼きあがり、食べ始めてから
やきそば屋
「4ケはまぁ1人でも食べはる人もおる量ですねん、具も一人前やし」
どうやら
1ケ=一人前少な目
2ケ=一人前
3ケ=一人前大目
みたいな感じのようだ!!!
凄い!3人で来ているのに一切の事前説明なし!説明のタイミングいっぱいあるのに、最後の最後にぼそっと!!これはイケズ!!!
素晴らしいイケズゲットに沸き立つ我々3名。
そして超有名店の「栗蒸し羊羹」をゲットするために電話。先輩「俺ここいっつも電話してるけど怖いから嫌なんだよ、電話ガチャ―ンって切るし」と言いつつ電話開始。
プルルルル、プルルルル、全然出ない。そこから着信音変わって転送。暫く出ない、おそらく初めての人はここで諦めるというタイミングを過ぎてから電話に出る。
イケズ!絶妙なタイミング!ただ栗蒸し羊羹はトリップするほどの美味さ!これが京都の醍醐味!!!
最早これは文化の継承。成文化されていない生活規範!これらの口上や計略はいつもやっているのでしょう。タイミングや内容が手練手管、絶妙な嫌がらせ(いやイケズ)なのです。京都以外の人ではこうはいきませんよ!受け継がれていく文化です!極上のイケズは京都人にしかできません!
イケズも込みで楽しみにしていけば、思い出に残る良いものです。終始我々3名はニッコニコでした。ややもすれば不快なイケズ、というかそもそも不快にさせるものですが、仲間がいれば楽しめる!一緒にいる人って大事ですね!
全国のお店が全部京都の伝統あるお店みたいになったら、変なお客は排除され、それはそれで良いのではないかとも思いました。客も店の人も「人と人」。絶妙な距離感を持つ伝統のイケズをご堪能くださいませ。