木製家具の種類別メリット・デメリット
何気なく使っている家具。
特に木製家具は値段もピンキリ。全て天然木でできた家具ではなく、木材を加工したものでできている家具が多く流通しています。
この記事では、主に木製の家具で使われる下地の木の種類、その材質のメリットとデメリット、価格帯についても解説していきます。
1.無垢材(むくざい)
特徴::天然木をそのまま使用した板材で、木の質感や風合いが最大の特徴。家具全体が1種類の木材で作られており、年を経るごとに色合いや風合いが変わり、長く使うことで味わい深くなる。
メリット:耐久性が高く、修理もしやすい。高級感があり、唯一無二の木目を楽しめる。
デメリット:価格が高く、湿度や温度の変化に影響を受けやすく、割れや反りが発生することがある。
2. 突板(つきいた、ベニア)
特徴:薄くスライスした天然木の板を、合板やMDFなどの基材に貼り付けたもの。見た目は無垢材に近いがコストを抑えられる。
メリット:無垢材に比べて反りや割れが少なく、価格も比較的安い。天然木の美しい木目を楽しめる。
デメリット:表面の板が薄いため、傷つけたり削ったりすると補修が難しい。
突板の家具例⤵️
3. 合板(ごうばん)
特徴:薄い板を数枚重ねて接着した材料で、強度と安定性がある。家具や建材に広く使われる。
メリット:反りや収縮が少なく、無垢材よりも安価。強度が高く、大型家具にも向いている。
デメリット:見た目は無垢材や突板より劣り、自然な木の風合いが少ない。
4. MDF(中密度繊維板)
特徴: 木材の繊維を圧縮し、樹脂で固めたボード状の素材。表面が滑らかで、加工しやすいため、家具の内部や背面に使われることが多い。
メリット:コストが低く、表面が滑らかで塗装や突板加工に適している。反りや歪みが少ない。
デメリット:強度がやや低く、重いものや湿気に弱い。
5. パーティクルボード
特徴:木材のチップやおがくずを接着剤で固めて作ったボード。MDFよりも低コストで、家具の見えない部分や背面に使われる。
メリット:非常に安価で、コストを抑えた家具に向いている。加工もしやすい。
デメリット:強度や耐久性が低く、水や湿気に弱い。長期間の使用で崩れることがある。
6. フラッシュ構造
特徴:木枠の中に軽い芯材を入れ、その上に薄い板を貼り付けて作る軽量な板材。主に扉や背板など、家具の軽量化を図る部分に使われる。
メリット: 軽くてコストが低い。大きな面積の家具に適している。
デメリット:無垢材や突板に比べて強度が低く、長期間の使用で内部が弱くなることがある。
7. 積層材(ラミネート材)
特徴:木材を薄くスライスし、積み重ねて接着したもの。強度が高く、曲げたり成型したりする際に使用されることが多い。
メリット:強度があり、反りや割れが少ない。曲線的なデザインの家具に適しています。無垢材より安価。
デメリット:無垢材に比べると、自然な木の質感がやや劣る。
家具例⤵️
これらの下地の違いにより、家具の外観や価格、使用感が大きく変わります。選ぶ際には、用途や予算に合わせて適切な素材を選ぶことが大切です。
長く大切に使いたい方は無垢材、大学生や新社会人の一人暮らしやお子さんがいる家庭ではボード系がおすすめです。
家具はどうしても安くはない買い物。せっかく買ったのにすぐ壊れたり、いざ置いてみたら安っぽく見えたり。なんてことがないように、購入前にどんな材質でできているのか一度確認してみてはいかがでしょうか。
少しでもお気に入りの家具探しの手助けになれば幸いです。