***番外編*** イオビエのウェブセミナー モミジモナムール

今日は番外編です。

1/27 金曜日 エッセイスト、音楽家であり大変な愛猫家の
猫沢エミさんの新著 イオビエ イオがくれた幸せへの切符
Le Billet d'IO の対談があり、参加しました。

イオは猫沢エミさんが2020年の8月に新宿の歌舞伎町の路上で
保護し、以後猫沢さんとその猫家族と暮らした1匹の可愛い猫ちゃんです。

イオちゃんはガリガリで死の一歩手前の危険な状態を
猫沢さんの手厚いケアの末脱出し、
幸せな家猫として生活をしていたその数ヶ月後に、
扁平上皮癌という進行性の高い癌が発覚してしまい、
その後は2人3脚での密着した闘病生活を送ったのち、
2021年3月に虹の橋を渡ったのですが、
その様子を毎日(時に日に数回)インスタに更新されていました。
そこに加筆されたものを、12月にイオビエ として書籍販売
されておられます。

当時私は、猫沢さんのインスタをリアルタイムで
毎日(時に日に何度も)読ませていただいていたのですが、
看病しながらもその闘病記(看病日記)は愛に溢れ、そして感情を
突き動かされるほどに細かく緻密に表現されていました。

わたしは、猫沢さんと同時期にモミの闘病生活を
一緒に送っていましたが、
文字を紡いだり、自分の気持ちを客観視するような気持ちの余裕はなく、
いつもパツパツで、
まるで常にお皿のフチを辿って歩いているような精神状態でした。
しかも、文字にしてしまうと、現実をさらにつきつけられるような
気がしてしまい、ネガティブなことはかくまい、と
一生懸命にポジティブにしようとすればするほど、
ボロが出る、というところでして、獣医さんに行って何か言われても、
怖くてそのことを書くことができませんでした。

そのような中、猫沢エミさんが、
時に自分の気持ちを代弁してくれるかのように
その気持ちをつまびらかにしてくださることで、
何度救われて思いがしたかわかりません。

ウェビナーは、日本の書店の中からウェブ生配信として
行われ、私は本を購入する前からずっと楽しみにしておりましたが、
編集者のべっちさんとお二人の対談方式で行われました。
*べっちさんは、猫沢さんの本の編集をされた方で、
公私ともに、仲良くされているようです。二人の会話が阿吽の呼吸感で
進むので心地よいのです。

今日はそのウェビナー感想と、心に残ったことをシェアします。

まずは死生観は人によって様々、ということ。
猫沢さんは、イオちゃんは前代ピキちゃんが、天国タクシーに乗って
迎えに来てくれて、みんなであったかいハワイへ行って
あったかく楽しく、幸せに暮らしていて、
何かあるとピュッと飛んでくる、という風におっしゃっていて
とても明るくて楽しいイメージがあります。
ウィットがあってあったかくて、愛が溢れていて、
聞いていてもハッピーなイオちゃんの話。
悲しくてウェットな話では全くないのです。

猫沢さんとべっちさんは、ロゼワインのグラスをかたむけながら
こんな色の、あったかいピンクの涙を流すといいよ、
とエピソードを語る合間にもにっこり笑っていました。

見送った後、残った人がずっと泣いていて欲しいか、
どうかと言ったら、やっぱり幸せに笑って、
美味しいもの食べていて欲しいって
思うと思うんだよね、私が行く側だとしたら、って。

私は聴きながらずっと号泣状態でして、
ずっと、うん、うん、うんうん、と首を赤べこのようにたてに振りながら
大きなハンドタオルでメガネをずらして涙をふいたり、
ズコズコと鼻をかんだり、忙しなくしながらも
耳だけは話に集中しておりました。

そのイオちゃんが、
実は以前飼われていたこともあるという過去があることについても
猫沢さんは、
イオちゃんは、今の幸せに生きているのに、
飼い主の私がいつまでも過去のことを引きずって
感情的になるのは違う、と気がついた。
と、そのプロセスを語っていて、
私も同じようなことをモミから感じていたので、
そう、そうそうそう、とそこでも赤べこ状態。

大事なのはモミが自分のところへ来てくれて、
今を幸せに満喫してくれているか、ということ。

私は最後の一年を、モミと暮らす中で
本当に真髄の一年だと思っていて、失敗や後悔がないといったら
嘘になるけれど、君の魂は私の一部なんだよ、と
いつもモミに語りかけていました。
それは、不思議な出会いをしてうちへ来て、
色々な危機を一緒に乗り越えて、私の危機を支えてくれて
まるで全てを見透かしていたかのようなモミが、
天からのお使いのように思えてならなかったからなのです。
(この詳細はまた別の記事にします)

その中で、私は
現在喪失感がひどいのですが、愛した存在を亡くした後は
どうやって立ち直りましたか。
という質問をさせていただきました。

その質問に、猫沢さんが丁寧に答えてくださりましたので、
今ロスで苦しんでいる方がおられたらと思って一部こちらにご紹介させていただきますね。

みんな、ペットロスとか鬱とか、すぐに名前をつけたがって、
それは鬱じゃない?とか、カテゴリー分けしたくなってしまうもの。
でもね、その悲しみは、あなたとその子の間に確実にあった愛の証なのです。
だったらとことんまで、悲しむといいよ。
その悲しみは、絆があった証拠。
この世にただ一つしかない、大切なものなのですよ。
名前なんてつける必要はなくて、悲しいものは悲しい。
それで良いのです。

そしてパリでのエピソード。
(猫沢さんは、私と同じくフランス在住です)
公園で、知らない女性が座って泣いていた。
気になったのでどうしたの?と声をかけたら、
その女性は、
なんでもないのーーー!!!
と言いながらかなり大ぶりに涙を流している。
そうなのか、なんでもないのね!でも悲しいね!!
エミさんは泣いている理由などわからないまま、
何故か自分も泣けて来てしまい、
ティッシュを渡しながら、隣に座ってしばらく二人で泣いていた。

というエピソード。
フランスらしいと思いました。
私も、これに似たことがあって、
教会のなかで、一人で座ってお祈りして来たら
悲しくて泣けて来て、
しゃくりをあげるくらいくーっっとしばらく泣いていたら、
どこかからマダムが寄って来て大丈夫?
私もあなたのためにお祈りするわね、と言って
肩をポンポン、と叩いてくれて。
冷やかしとか、そういうのではないことは、
その人の目を見たらわかるので、
心配してるよ、あなたは一人じゃないよ、ということを
伝えてくれたこのマダムのことを、私は時々思い出すのです。

そういう、通りすがりの見ず知らずの人が
助け合えるような社会が少しでも残っていたら
それはあったかいよね、ということもエミさんは
言っていて、今のような時代本当にそれも心に沁みました。

イオビエ、全ての動物を愛するひとにとてもオススメしたい一冊。






写真や、エミさんのレシピ(エミさんは家庭料理人としてもレシピ開発の凄腕の持ち主で本当に美味しくてこちらもおすすめ)が付いていて、永久保存版です。
イオビエ(の本)について、いつかそれだけ語る場所があったら良いな。


私も、ペットロス、なんて自分に札をつけたりせずに、
宇宙に一つの私の大事な愛ときずなについて、正直に素直に、感情を表して生きたいと思ったウェビナーでした。
そして朝に夕に何度も見返しています。
見ていなくても、身体に染み込ませるように何かしながら聞き流しています。

イオちゃんラヴ。
モミモナムールはもっとラヴ。
Momiji Mon Amour
私の魂の一部


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