全ての人の心で起こる 2つの戦い
成功の先に幸せがあるわけではないと言うことをここまで投稿してきました。
自分が幸せを感じる、自分の価値に沿って行動し続けることが充実感を生みます。成功と言うのは、あくまでその継続の過程にある通過点であり、指標のようなものだと言うことです。
私はその考え方を、マジシャンであり精神科医の志村祥瑚さんから教わりました。
志村さんは、マジシャン、そして精神科医と言う肩書きを持ちながらも、
オリンピックアスリートや、上場企業経営者、テレビでレギュラー番組をたくさん持つような有名人の方に対してパフォーマンスを高めたり、能力を引き出すためのコーチをしています。
※志村さんのマジックは間近で見たことがありますが、本当に凄いです💦
さて今日の本題です。
前回お伝えした「あなたの価値」、じゃあどうやって見つけたらいいかと思う人が多いでしょう。
実は多くの書籍やセミナーでは価値を見つけるための方法やワークや実践に取り組んで、自分が本当にやりたいことは何なのか、自分が本当に好きな事は何なのか、生きる上での目的は何なのか、などを振り絞って作ることでしょう。
しかし多くの人が本質的に抱えている、「なぜ価値が見つからないのか」についての問題は、
過去の経験や、外側の世界を見ながら作っていくものではなく、
逆に「価値に気づくことを邪魔しているモノ」を取り除くことで、見出していくものなのです。
それではこの「価値に気づくことを邪魔しているモノ」とは何でしょう?
それが「あなたの内側の世界で起きている戦い」です。
1つ目の戦いは「思考」や「感情」との戦いです
私たちは生まれてから今この時点まで、たくさんの人や社会現象に多くの影響を受けて育ちます。わかりやすい例は、親の教育です。
あれをしてはダメ、これをしてはダメ、こうしなさい、ああしなさい。と言うメッセージ。
これらの思考やその時の相手の感情は、たとえ、その子の安全や幸せを願うものであったとしても、私たちの心にこびりついています。
他にも、学校の教育や、友達や先輩からの助言があります。
幸せになるにはこうした方が良い、成功するためにはこうした方がいい、あなたはこういう人間だ、あなたはこういうことをしないほうがいい、などなど。
これらが原因となり、自分の「価値とは何なのか?」と言う問いに答えようとする前に、自分の本当にやりたいことを見えなくし、可能性を遮断てしまいます。
たとえ価値を見出したとしても、それを実行しようとすればするほど困難に感じてしまうでしょう。
でも
多くの成功哲学や、自己啓発で伝えている事は、できるだけこれらのネガティブな考えは目を背けないほうがいい、と言うものですよね。ネガティブな感情をコントロールしてポジティブな状態にする努力をしよう、と言うものです。
しかし、常にポジティブでいよう、ポジティブな発言を心がけよう、とすればするほど、その対となるネガティブな思考や感情が大きくなります。
つまり、ネガティブな考えや否定的な感情を、無視したり、コントロールしようとしようとすればするほど、実はそれはネガティブな自分を大きくしているに過ぎないのです。
具体的な例でお伝えしましょう。
次の2つの言葉を見て下さい。
ONSEN
OHURO
ONSEN
OHURO
ONSEN
OHURO
見ていただきましたね。
じゃあここで実験です。
気持ちいい最高の温泉、超リラックスできるお風呂、
を、できるだけイメージしないでください。
できるだけイメージしないように心がけましょう。
・・・
どうでしょうか?
では次に違う2つの言葉を見て下さい
HIETA BI-RU
AISU KURI-MU
HIETA BI-RU
AISU KURI-MU
HIETA BI-RU
AISU KURI-MU
それでは今度は
熱い温泉やお風呂に入った後の
冷えて泡のバランスが絶妙のビール、
舌の上でとろける甘くて冷たいアイスクリーム
を思い浮かべないようにしてください。
絶対に思い浮かべてはいけません。
いかがでしょうか?
大変むずかしいですよね。笑
イメージしてはいけないと思っても考えてしまう、
そして、考えてしまうと、それと同時に「感情・欲求」が湧き上がってくるはずです。
今回の話であれば、「おいしい」「温泉に行きたい」「リラックスしたい」「楽〜」「はぁ〜癒やされる」といった感情や欲求です。
実はこのように、私たちの「思考」や「感情」をコントロールするのはとても難しいことです。
これらの思考や感情は、主に「言葉」や「体の動き」によって、ほぼ自動的に発動されるような仕組みが私たちの心にはあります。
自分の「価値に沿った行動」とは何なのか?これを知るためには、あなたの内面にこびりついている思考や感情の垢を落とすことが大切です。
2つ目の戦いは「過去」と「未来」の戦いです。
多くの人は今という現実を受け入れることができません。
こんなこと言ったらおかしいと思われるかもしれませんが、ほとんどの人は今生きておらず、過去や未来に縛られてしまっています。
「あの時は〇〇だったな〜」
「なんであの人はあんなことを言ったんだろう」
「次はあれをやらなくちゃ」
「今度はこれをしなくちゃいけない」
「いつかこうなりたいな、いつかあれをやりたいな」
このように多くの人は、時間との戦いに負けてしまい、今を生きることができずにいます。
過去、未来いずれのケースも、
前回お伝えした、成功思考、ゴール思考、目標達成志向、が優先順位の第一になってしまうことで起こるものです。
未来を変えることができると言う、目標達成の成功哲学がありますが、厳密に言うとこれは未来を変えるための今をどう変えるかと言う意味であります。
他にも過去を変えることができると言うコーチング理論もありますが、これも厳密に言うと過去起きたことの意味付けを今どう変えるかと言う意味でもあります。
以上のあなたの題名に起こる戦いによって、本当の「価値に沿った行動とは何なのか」「幸せを感じる行動の先にある成功」とは何なのかが分からなくなってしまうのです。
前述したマジシャンであり、精神科医の志村さんの言葉に
「人は問題をコントロールしようとする
しかし実はコントロールしようとするそのことこそが問題そのものである」
という言葉があります。
ネガティブな思考や感情、過去や未来にとらわれた欲求、これらの問題をコントロールすればするほどに、問題は大きくなるのです。
どうしたら良いかについては、また次回お届けしますね。
それでは!