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価値と社会と、お金と人生について
深夜3時。
私「AIさん、人生ってなんですかね」
深夜3時にこんな質問を投げかける私も私ですが、この投げやりな質問に真顔で返してくるAIにも脱帽です。
AI「人生という大きな話の前に、まず『価値』について考えてみましょう」
私「ん?価値?」
AI「はい。人生を理解するには、まず価値という概念を理解する必要があるんです」
予想外の切り口でしたが、話を聞いているうちに、意図するものが見えてきました。
価値について
AI「価値って何だと思いますか?」
私「えーと、値段とか、大切さとか...」
AI「そうではありません。価値の本質は、もっとシンプル。それは『欲しい』という気持ちの強さです」
なるほど。高級バッグが欲しい、美味しいものが食べたい、誰かに愛されたい—。確かに、この「欲しい」という感覚が、価値の源なのかも。
AI「だから『それには価値がない』なんて、他人が決めつけることはできないんです。価値は個人の欲求から生まれる完全に主観的なもの。あなたにとってのガラクタが、誰かにとっては宝物かもしれない」
社会について
私「でも、そんな主観的な価値観を持った人間が集まって、どうやって社会は成り立ってるのかな?」
AI「それこそが社会の本質です。社会とは、その主観的な価値を交換する場所なんです」
言われてみれば、世の中で起きていることは、確かに価値の交換かもしれない。
仕事をすれば、時間と能力を提供してお金を得る。趣味に時間を使えば、その代わりに楽しさを得る。勉強に励めば、将来の可能性につながる知識を手に入れる。全部、何かと何かの交換ということになる。
AI「で、面白いことに、この交換は必ず等価なんです」
私「う~ん、でも良い取引もあれば、明らかに損してる取引もあるよね?極端な話、詐欺とかも等価なの?」
AI「はい。なぜなら、その瞬間の主観的な価値として、双方が納得しているから交換が成立するんです」
お金について
私「でも、価値が完全に主観的なものだとすると、人々はどうやって価値交換の条件を決めているのかな?」
AI「そこで登場するのが『お金』という概念です。とても面白い道具なんですよ」
私「道具?」
AI「はい。お金は価値を測るための単位として機能します。メートルで距離を測り、グラムで重さを測るように、お金は様々な主観的価値を、一つの共通の目盛りで表現できるようにする。それだけのことなんです」
私「ということは、お金がなくても価値の交換は成立する?」
AI「その通りです。ここでおっしゃった「お金」は現金のことかと思いますが、価値の物差しとしてのお金はあらゆるものに置き換えることが可能です。例えば、物々交換や、お礼の手紙、『ありがとう』の一言...。これらも立派な価値交換です。お金という概念は単にその過程を効率的にする道具でしかありません」
私「でも『愛はお金で買えない』って言いますよね?」
AI「その言葉自体が面白いんです。『買えない』と言った時点で、愛を『価値』として認識していることになります。価値である以上、理論的には他の価値との交換が可能なはず。ただ、その交換条件は一般的な市場では扱えないだけです」
そうか、妙に説得力あるな。私たちは「お金では買えない価値がある」と言いながら、その価値自体を「お金では買えない大切なもの」として値踏みしている。気付かないうちにパラドックスを抱えているということか。
人生について
私「そろそろ最初の質問に戻ろうか。人生って何なんだろうか」
AI「ここまでの話を踏まえると、答えは明確です。人生は価値交換の連続です」
AI「生まれた時、私たちは「時間」と「能力」という初期装備を与えられます。人生とは、この初期装備を使って様々な価値と交換していく長い旅。時間を使って知識を得たり、能力を使って現金を得たり、現金を使って体験を得たり。でも大事なのは、何を何と交換するかは完全に自由だということです。お金に全てを注ぎ込むのも、時間を趣味に費やすのも、全財産を夢に賭けるのも、あなたの価値観と選択次第です」
おわりに
実は、このブログを読んでいるあなたも、今まさに価値交換をしています。
あなたの「知りたい」という欲求と時間を使って、私の「伝えたい」という欲求が満たされている。まあ、ついでに「いいね」や「フォロー」も増えたら嬉しいな、なんて思ってたり。価値交換って、案外身近なところにあるものですね。
世界は意外とシンプルな原理で動いているのかもしれません。ただ、私たちが必要以上に複雑に考えているだけで。
※次回は「この世界は5秒前に作られた可能性について」AIと議論するかもしれません。