全部を書けない濃い時が流れれば
コスモ・オナンとしてnoteに投稿していた稲田万理さん。
その形容しきれない魅力あふれる文章、文体に、嫉妬するレベルで惹かれていました。
そしてついに、その中のマガジン「日曜興奮更新」を編集し、さらに書き下ろしを加えて、満を持して作家デビューされました。
出版は、「累進印税」で出版業に革命を起こさんとするひろのぶと株式会社。
今夜は、その出版記念トークイベントが、下北沢の本屋B&Bで開催されました。
このイベントには、作者の稲田万理さん、ひろのぶと株式会社社長で「読みたいことを、書けばいい」「会って、話すこと」で全田﨑尚文を震撼させた田中泰延さん、そして写真家でnoteや「ロバート・ツルッパゲとの対話」で全田﨑尚文を感嘆させたワタナベアニさんが参加されるという、田﨑尚文的に行く理由しかないイベントとなっておりました。
慣れない下北沢にアタフタしながらも、駅から2時間かけて到着(んなアホな)。
早速本にグッズと、元々チケットには付いているワンドリンクに追加料金出して買ったビールを手に席へ。
なんだかずっとフワフワしてました。
だって、振り向くと田所敦嗣さんが…
幡野広志さんが…
なんなんでしょう、この無駄な緊張は…
そんなこんなでイベント開幕。
第一部は稲田万理さんと田中泰延さんとトークライブ。
田中さんと稲田さんの出会いから出版に至るまでのいきさつが語られました。
稲田さんが言う、書く原動力としての“怒り”については、どこから発するかよりもいかにして文章まで昇華させるかの方が尊いな(語彙力)と思ったり。
田中さんの発言、「物書きは何があっても書いている」には、物書きの抱く覚悟や性を垣間見るとともに、それが自分には足りないんじゃないかとへこんでみたり。
余談ですけど、第一部の途中で、自分の社会の窓が全開なことに気付いてしまいました。
イベント直前にトイレに行った時にアレだな、と思いつつ、社会の窓全開で全恋の話聴くとか、なかなかの変態具合では?とか思ったら気が気でなくなりつつお話を伺っておりました。
休憩(トイレで社会の窓クローズ)を挟んで第二部は、第一部のお二人にワタナベアニさんが加わって、作家・稲田万理の今とこれからを表現者として語り合う鼎談。
アニさんの訥々とした語り口から発せられる言葉には、やはり哲学を感じます。
文章を“一筆書き”で書いているということや、作品の設定を定めるためにGoogleマップを活用しているという技法の部分もさることながら、文章とどう向き合って書くかという姿勢のところを伺えました。
物事を見る解像度って、上げることはできるんだろうか?なんてことを考えたり。
イベントの後はサイン会もありました。
稲田さんは、私をイケメンと評してくださいました。
今日参加の男性の何人にそう言っていらしたのかは存じませんが、言われて嫌な気分にならないのは稲田さんのお人柄なのか、私が単純なのか…
ワタナベアニさんにも、家からバッグに忍ばせてきた「ロバート・ツルッパゲとの対話」サインをいただきました。
田中泰延さんには、わがままにも2冊にサインをいただきました。
度々絡んでしまうお詫び方々自己紹介したところ、白シャツ姿のアイコンまでご認識いただき、感激してしまいました。
さらに、田所敦嗣さんにもご挨拶させていただいたところ、やはり自己紹介したところで感想をツイートしたことをわかってくださっていました。
田所敦嗣さんは、12月に紀行エッセイ「スローシャッター」を、同じくひろのぶと株式会社より上梓されます。
こちらもとても楽しみです。
幡野広志さんには、お知り合いとのお話が途切れなかったこともあってお声をかけそびれてしまいました。残念。
なんだか、緊張と興奮でフワフワしっぱなしの2時間はあっという間に過ぎていきました。
稲田さんの初著作「全部を賭けない恋がはじまれば」、心して読ませていただきます。
そして次回作も楽しみにしております!
稲田万理さん、田中泰延さん、ワタナベアニさん
田所敦嗣さん
ひろのぶと株式会社のみなさん
本日はありがとうございました!