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目安は目安
「なんだか窮屈そうじゃない?」
我が家の第一子が10ヵ月になろうという頃。
当時の愛車、ホンダ・ライフの後部座席には、「新生児は横向きベッド」をウリにしているA社のチャイルドシートを載せていた。
当時は後向きで乗っていたんだけど、どうも脚が窮屈そう。
機嫌が悪いというわけではないけど、なんだかかわいそう。
前向きにすれば脚は楽になるだろうけど、前向きにする目安は1歳頃だと書いてある。まだ2ヵ月早いよ、時期尚早。
もしかして、C社とかT社とか別のチャイルドシートだったらしっくりくるのかな?
まだ若かった吾輩夫婦、ベビー用品店のチャイルドシート売場でウロウロ。
そこで店員さんに声をかけられ、相談させてもらった。
そこで店員さん、我が子を見て言った。
「お子さん、大きいので前向きにして大丈夫ですよ」
*実際にはもっと丁寧な表現だったと思われ
月齢が足りてないけど大丈夫か?と聞くと、
「あくまで目安ですから。月齢よりも体格のほうを合わせたほうがいいですよ」
店員さんに教えてもらって、よくよく見ると、目安の月齢の横に身長と体重も書いてある。
月齢の方が大きく目立つから気づかなかった。
そもそも、我が家の第一子は目安に合わないことがけっこうある。
首が据わるのは遅かった。
5ヵ月健診では首がグラグラで、1ヵ月後に再健診。
5ヵ月健診で引っかかるのは未熟児や発育がゆっくりの子が多い中で、3400gで生まれてすくすく育った我が子の目立つこと。
その時もややおまけのOKだったけど、「頭大きいから重いだけよ。大丈夫」と保健師さんに笑われた。
そう、第一子は生まれた時から頭囲が大きく、発達曲線に当てはまったことがなかった。
そして、初めての子だけに大事にしすぎて縦抱っこをしなかった。
ただそれだけだった。
でも、首が据わる目安の5ヵ月でほとんど据わっていないのは不安だった。
その後、トイレトレーニングも目安の通りに進まず焦った。
そんな第一子は今15歳。
野球部の主将としてたくましくなって、身長で父を追い抜いた。
あの時の不安や心配はなんだったんだ。
でも、その不安や心配が親心なんだとも思う。
もちろん、しっかり心配して医療や福祉のお世話になるケースもある。
そういったケースも含めて、親として肝に銘じてほしいこと。
大切なのは目安ではなく、目の前の我が子の姿
目安や周囲と比べた時、遅れている、小さい、合わない、その他諸々のネガティヴなこともあるかもしれない。
でも、そこで焦って目安や周り合わせようとしなくていい。
その子はその子。
仮に病気や障害があったとしても、それも含めて、その子はその子。
我が子にはそういう姿勢で向きあったほうが、親の精神衛生上も断然いい。
親が気楽でいられれば、子もきっと楽になりますよ。