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ポッドキャストより(メガネ)

最近はまっているもの。それは、「いんよう!」というポッドキャストなのですが、これが良い。非常に良い。元々、ビレッジバンガード並みに何でもユニークなものが揃ってる的な知識満載の知人が紹介していたので聞いてみたところ、見事にはまりました。科学にかんすることをいかに楽しく伝えられるか、、という観点で、元生物系の研究者のよう先輩と、病理医のいっちーさんが楽しそうーに語る、このポッドキャスト。二人の語りが思わずくすっと笑ってしまうような軽快な掛け合いで何より楽しいし、また取り上げるトピックも「それそれー!」となる話題が多く。ちなみに、私は英文学→経営学の超ド文系ですが、そんな私でも聞いていて楽しい。色々聞いていて自分なりに感じたこと、派生して思ったことを綴りたくなったので、これからちょくちょく引用させてもらうと思います(多分。。)。

今回取り上げるのは、第5回「理系メガネの話」(2018年9月18日) 。理系的知識があると世界の見え方が変わるのか?という会。毎回そうなのですが、40-50分の中でも話題は軽快に脱線したりするのですが(そこも好き)、まずはこんな話題。

よう先輩:「専門知識によってさ、結構その、世界の見え方が違うんじゃないかと思って。われわれは、生命科学とかいっちーだったら医学の専門知識があるわけじゃん。で、それによってそういうのを持っていない人に比べて、何か同じものを見た時に、見てる印象や認識が違うことがあるのかな、って思うようになって。」

あるある・・と仕切りにうなづく私。ある領域の知識を得たり、その領域に長く身を置いたりすると、圧倒的に見えてくる世界が違う、入ってくる情報に対する感度が違う、等、感じることがよくある。これはポジティブサイドのメガネの話。一方で、自分がそういうメガネがかかっていることを強く自覚しないと、いつか本質を見失うんではないかというネガティブサイドのメガネも最近感じていたり。最近、100分で名著の「善の研究(西田幾多郎)」を読んでいたことに影響も受けているのですが、物事の質の深い深いところを身を持って捉えていく必要がある時に、「思想」「思慮分別」「判断」がその大きな妨げになると。自分は長らくヘルスケアの分野に従事しているのですが、最近ことに医療外の企業/人の流入が盛んになっている中、私の中である意味無意識に築かれてきた「思想」的なものが、今の医療における課題や事業を考える上で何をすべきなのかの本質を捉えようとする際に、色メガネになってしまっていないか?、そんな危機感を感じさせるのです。。ということで、これを聞いた時に、良くも悪くも「メガネ」はある。

で、次の話題。

よう先輩:「(10年くらい前にBLにはまったさんきゅーたつおさんという芸人さんのことを紹介し・・・)「BLを好きになってから、世界の見え方が変わったと。で、例えばさ、時代劇で男性同士で戦国時代を描いているのを見てもBLに見えるし、その登場人物の心のやりとりみたいなのを解釈するスピードとか精度とかが変わったという意味合いだと思うんだけど。」

これは、ポッドキャストの文脈と全く離れるのですが、またまた100分で名著の「共同幻想論(吉本隆明)」を読んだ内容と若干リンクするなあと。過去人類は、何らかの関係性、コミュニティ(ひいては国家)を形成する上で、それぞれの発展段階・単位にて同じ幻想を共有する過程を経る。例えば家族という単位に置いて、男女(夫妻)・親子は同じ幻想を共有し、関係性を持つ(話は思いっきり端折りますが、100分で名著の解説者は「エロス的関係(疑似性的関係)=嫉妬や好悪の感情といった人間の非合理な部分・感情の駆け引き」と表現)。「時代劇で男性同士で戦国時代を描いているのを見てもBLに見えるし~(略)」の部分を聞いて、まさに藩(というコミュニティ・国家)を形成していたのは、非合理なまでに藩への忠誠や行動、結果としての死を含めての感情を共有していた人々の幻想だと考えると、、さんきゅーたつおさんが感じていた、ある意味戦国時代の武士の姿がBLに見えるというのは、形成の土台となるエロス的関係を何らか捉えているのか、、とか思ったり。なんだか、若干飛躍的かもしれないのですが。。言葉足らずすぎて、何が言いたいのか、もはや分からん的で申し訳ない限り。。

よう先輩:「AR(補足:拡張現実)ってもっと広い定義として、現実の情報の上にさらに情報を載せるという意味で、別に乗っける情報は必ずしも映像でなくてもいいと思うんだよね」

なるほどなあー。いっちーさんも、これには唸っていました 笑。ARは現実世界を拡張する何か。だとしたら、それが何であっても良い訳で、意味を捉えずに単純理解に陥り、手段(画像)的な部分にしか目がいっていなかった自分を反省。これって事業開発をする上で何か大事な視点な気がする。あくまでも、もやっとですが、何かそう思う。。知らんけど。

ということで、これ以外にも楽しいポイントは満載。今回はよう先輩の言葉しか引用していないのですが、いっちーさんのコメントや相槌もハマりポイントの一つ。また気づき点をまたつらつらUPしていきたいなあ.


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