ワールド・ウォーZと真実
事実を観察し続ける
ワールド・ウォーZを見て、真実に至るにはどのような行動を取ればよいか改めて考えさせられた。
ワールド・ウォーZの世界ではそれまでに大量のゾンビ映画が制作されているにも関わらず、主人公のジェリーは終始自分の目の前で起こっていること、実際に会った人に見聞きしたことの中で自らの仮説を構築していた。
多くの一般人、研究者が目の前の出来事に絶望し、治療の方法はないと諦めていく中でジェリーは答えを探し続けた。途中でイスラエルの高官に会った。ジェリーは多くの政府関係者がゾンビによってインドが襲撃されているという事実を正面からは信じようとしない中で、彼は10thマンの役割、つまり今までの9人の構築した仮説に対し反対論を模索するという役割を全うした。その結果イスラエルではどの国よりも先にゾンビ対策をし、巨大な壁を建築し、途中までは感染を抑え込むことに成功していた。その高官も壁の建設後は、感染者に対処する方法はないと情報収集を辞めて断定してしまったことは作中で皮肉だった。
顧客の真実を探す
事業においてもイスラエルの高官のように途中で真実を見つけようとすることを知らず知らずのうちに辞めてしまうことは良くある。例えば、アメリカの事業を日本に持って来て再構築するときに度々そのようなことが起こる。アメリカの先人を見てこのような課題にアプローチしているのだろうと実際に自分たちが売ることになるであろう顧客に当たる前に決め込んでしまうのだ。
結局真実を得ようとするのであれば、実際に問題が起こっている場所に自ら足を運びより多くの情報を得るしかない。どのような問題も人間の目の前で起こっているのだから。