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ずっと夕やけが好きだった

長女が生まれました。
女の子を迎えるということがたまらなく怖かったけれど、
いざ対面してみると
小さくて儚げな彼女を、可愛いとしか思えなくて
抱き上げるたびにじわわわわと穏やかな気持ちが溢れていく感覚
例えば紅茶を煮出すようにゆっくり牛乳が茶葉で染まっていくような穏やかな愛おしさ

それは夕焼けに似ているな
とおもう。
ずっとずっと夕焼けが好きだった。きれいで穏やかで、見つめている人だけの特権のような、色々な色の赤が、とても好きだった。
夕焼けを眺めながら、たくさんのことを想ってきた人生だった。夕焼けを見ながら思うことはいつも人のことだったと思う。

知ってか知らずか
夫が夕焼けにちなんだ名前をつけた。
ちょっと運命かなと思った。
娘には、そんなふうに誰かを想える人生を送ってほしい。
広い心で、やさしい気持ちで。
これから始まる日々が健やかでありますように

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