あいのおはなし
君が君で君だ
を観てから、
そろそろ1週間。
まだ心がざわざわしている。
ざわざわしていて、仕事や、
やらなければならないことに
全く集中が出来ないくらいに。
そういえばアイスと雨音を
初めて観た時もこんな感じだったなぁ
って思い出した。
ざわざわの仕方は、
若干違うのだけど。
以前書いたように、
アイスと雨音は「今」を、
君が君で君だは「過去」を
想ってのざわざわだからだ。
アイスと雨音 と 君が君で君だ
という2つの作品が
ごちゃごちゃになっていた、7/7。
今はどうかと言われると、
まだ少しごちゃごちゃしているが、
少しずつ分離出来てきた、気がする。
切り分けて、
君が君で君だの
話をしたいと思う。
と、いうよりは
愛とはなんぞやの話になりそうだ。
※少しネタバレかも
しれないのでご注意
この話は、
今の恋愛映画やドラマに対して
思っていたことに
松居大悟が切り込んだ話。
両想いで終わる、
そこから始まる恋愛モノが、
世の中には多い。
それに対して、片想いどころか、
もはや何も始まっていない
のではないかと思えるくらいの
作品になった、君が君で君だ。
こじらせ系。
一言で言えばそうだろう。
だけど、このこじらせが
きっと一番純粋で、
きっと一番危険だ。
純粋であればあるほど、
危険かつ狂気になる。
そうなればなるほど、
相手じゃなくて自分自身に
「恋をしている」状態になる。
その先を求めずに、
今の現状に満足をしてしまう。
その時には、叶うことに
恐怖すら抱いているのかもしれない。
これはきっと、
恋人がいなければいないほど、
童貞であればあるほど、
大きくなっていって
しまうのかもしれない。
君が君で君だ を観ていて、
これが本当に松居大悟の
恋愛観なのであれば、
松居大悟は
「やりたいことを
上手く表現できた
ノンケの僕」
なんじゃないか。
くらい僕の恋愛観と似ていた。
だからこそ、
アイスと雨音よりも
重くのしかかり、
自分に重なってしまった。
アイスと雨音は
好きなものが重なって。
君が君で君だは
自分の過去の恋愛が重なって。
だから、
君が君で君だ を
何度も観に行きたい
という感情が
出てこないのかもしれない。
過去をほじくり返したくないからだ。
君が君で君だ には、
ひまわりが登場する。
プロポーズとかでも使用されやすい
ひまわりの花言葉は、
「あなただけを見つめている」
この紙一重な花言葉、
いかにも松居大悟が好きそうだ。
このひまわりは、
様々な映り方をしている。
「あなた」だけを
見つめている時のひまわり
「作ったあなた」を
見つめている時のひまわり
「本当のあなた」を
見つめた時のひまわり
「その後のあなた」を
見つけようとした時のひまわり
ひまわりという花で、
ここまで愛という表現を
醜く魅せている松居大悟は、
恋愛に対して恨みでなく、
実のところ羨望を持っている
のかもしれない。
愛は変わらない。
きっと皆そう思いたい。
人は変わる。
だから愛も変わってしまう。
人はそうやって生きている。
時には自分を殺して生きている。
自分を殺して
相手になろうとすることもある。
なりきろうとしている。
否、なっている。
知れば知るほど、
好きになるけど
嫌いになることだってある。
片想いだけしかしたことない僕は
恋愛をよくわかっていない
のかもしれない。
だからこそ分かることもあるし、
自分で気付いていることだってある。
それは、恋愛をしてきた人にも
同じことがあると思う。
ただ、そんな僕に同じと思わせる
松居大悟は、
やっぱり恋愛下手なんだろうな
って改めて思った。
と書いていたら
・アイスと雨音 と 君が君で君だ
・君が君で君だと僕
こちらの2つは
ようやく分離出来た気がした。
スッキリしたので、
もう一度見たくなった。
こうやってまた、
アイスと雨音
とは違ったように、
君が君で君だ
にも惹かれていくのかもしれない。