2020鑑賞感想023 静かな雨
ジャンル:映画
作品名:『静かな雨』
監督:中川龍太郎
原作: 宮下奈都「静かな雨」
出演:仲野太賀 衛藤美彩 三浦透子 坂東龍汰 古舘寛治 川瀬陽太 河瀨直美 萩原聖人 村上淳 でんでん 他
場所:京都 出町座
鑑賞日:2020/02/22 14:55-
あらすじ
大学で生物考古学研究助手をしている行助(仲野太賀)は、こよみ(衛藤美彩)という女性が一人で経営するたいやき屋に通ううちに彼女と親しくなる。しかしある朝こよみは交通事故に遭い、意識不明になる。奇跡的に意識を取り戻すが、後遺症で事故以降の新しい記憶が1日経つと消えてしまう記憶障害を発症していた。
感想
良かった。一言で言うなら、こうだ。
カメラワークがところどころ顔だったり足だったりのアップが入り込む。よくある演出かもしれないがそのバランスとタイミングが絶妙だった。
太賀くんの顔のフォルムの良さよ。横顔の形がとてもお美しい。
音楽がね、とにかくよかった。出町座、というのもあったのかもしれないけれども。音が素晴らしい。音に角度がついていた。雨音もいい感じに入ってきて。他の音もしっかりと入ってくる中で奏でられていたこの音楽が、これまたバランスとタイミングが良かった。
雨の日の、少し上がってきたかな、っていう時に観れたのが最高のタイミングだった。
調べたら『四月の永い夢』の監督だそうで。『四月の永い夢』も好きだったので、なんか妙に納得した。
太賀くんはいわずもがな、演技上手いなあ。淡々とやる役が本当に上手い。逆に下手に思わちゃうんじゃないか、っていう危うい芝居なのもそれまた好き。
こよみの衛藤美彩さんの時折見える長澤まさみ感。いい女優になると思います、彼女。
三浦透子さんのお芝居を観るのはたぶん『鈴木先生』以来。ていうか、パンフレット買って読むまで彼女だと気づかず←
途中で出てきていた木村という高校生は『#ハンド全力』にも出演する阪東龍汰くんという子。そんなに出番はないけど結構いい味出していたと思う。
結構言葉1つ1つが頭に入ってくる内容で観応えと歯応えがあった。
個人的には、今年結構上位に食い込む作品になったかと。
ただ少しだけ中だるみ感あったかな…?いや、もしかして僕自身の集中力がダメなのか…?
たい焼き食べたくなってきたあ…。
以下少しだけネタバレ。数行空けます。
僕がキャッチコピーをつけるのであれば、「よくある、世界の話。」。
それほどまでに、頭辺りに出てくる「なんの話だっけ」「世界の話」っていう会話が僕には響いた。
あと最後のエンドロール。あのエンドロールは面白い。月が徐々に動いているの好き。