書き直したい
酷い。こんなに酷かったとは。
いや、久しぶりに拙書『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』をきちんと読み返してみたのです。
衝撃でした。文章があまりに酷い。背筋に冷たいものが流れて、暑いのに震えています。
さすがに素人ではないので、読んでもまったく意味不明だったり、明らかに日本語として破綻していたりするわけではありません。時間がないなか、校正さんも頑張って目を通してくれましたし。
ただ、とにかく文章がこなれていないのですよ。なんか、全体的に一文が長いし、どこか収まりが悪く、シュッとしていない。何を慌てているのか、矢継ぎ早に情報を盛り込んで一気に進めようとする性急な印象もある。表現、表記の被りとか、安直な言い回しも散見される。少なくとも「現在の自分であればこういう書き方はしないよなぁ」という文章のオンパレード。前の晩に書いたラブレターを、翌朝読み返したときの恥ずかしさなんて比較にならないほどの恥ずかしさ。つらい。なんじゃこりゃ。
振り返ってみると、同書はとにかく進行がギリギリになってしまい、タイムリミットに追われてまったく落ち着かないなかで作業を進めていました。それが文章に滲んでいます。1冊の書籍を週刊誌のペースで書き進めるような状況に陥ってしまったので、どう取り繕っても言葉の吟味や表現の工夫など、細部が行き届いていません。著者校正の時間も十分に取れなかったことがバレバレ。本当に情けない仕上がりです。読んでくださった方、お目汚しで本当にすみません。
まあ、あえてポジティブに捉えるなら、2012年の刊行から8年の時間を経て、漆原の審美眼が少しは磨かれ、文章力も向上した、と。そんな「成長」の結果として、過去の拙作のアラばかりに目がいくようになったのかもしれません。
とはいえ、ありがたいことに同書は現在でも細々と売れ続けており、初めて目を通してくださる読者様がいまだにいらっしゃるようなのです。ものぐさで遅筆で寡作な漆原の単著のなかで、それでもいちばん数が出た、いわば代表作みたいなタイトル。それがこの拙さでは、あまりに情けなく、申し訳ない。「面白い!」と評価してくださった方々、「なるほどね」と参考にしてくださった方々がそれなりにいらっしゃるからこそ、余計に恥ずかしいのです。
できることなら、同書は全面的に改稿したいところ。データ要素をアップデートしつつ、新しい情報も加えて、改訂増補版をつくりたいくらいです。
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