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【論文まとめ】#03 多成分調合型の嗅覚ディスプレイで香りを再現
今回は論文ではなくサイトの内容です。
■引用元
伊関方晶,Dani Prasetyawan,横式康史,中本高道,多成分調合型嗅覚ディスプレイを用いた匂いの再現の研究,
電気学会論文誌E(センサ・マイクロマシン部門誌)
サイト:https://www.titech.ac.jp/news/2022/063555
はじめに
現在、新規事業を立案する社内研修に参加しており、その中で、私は嗅覚に関連する事業を検討している。
論文まとめでは、事業検討にあたり関連する論文を読み、私なりに解読したものを記載する。
【サイト】多成分調合型の嗅覚ディスプレイを用い、多様な香りを再現
背景
人間の五感のうち、聴覚や視覚については、データ化による記録や再現する技術が発達している。
一方で嗅覚については、データ化や記録、再現が難しいとされている。かつて色の3原色のように、7原臭説が提案されたが、これらの組み合わせて全ての香りを再現できなかった。
研究の手法と成果
■要素臭の作成
185種の精油を質量分析器で計測し、質量スペクトル[用語7]を得た。次に、多次元データ解析の一手法であるNMF法(Non-negative Matrix Factorization/非負値行列因子分解法)[用語8]により、20の基底ベクトル[用語9]を抽出した。そして、各基底ベクトルに相当する基本となる香り要素を決定し、「要素臭」として、質量分析の計測対象とした185の精油を混合する形で作成した。
■香りの再現
作成した要素臭を、嗅覚ディスプレイによって霧状で放出・調合しながら提示することで、香りの再現を行う。
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■作成した香りの検証
官能検査によって、近似集と対象臭を嗅ぎ分けることができるかを判断材料としたところ、ほとんど差分が見られず、香りの再現ができたと言える。
今後の展望
従来より簡便に、香りの自在な再現が可能となれば、これまでの空間演出、エンターテインメント、広告、また介護・医療現場での活用などに加え、より幅広い場面で、人間の気分・情緒へ多様かつ有益な影響を与える香りの活用が広がると考えられる。
論文を読んで
要素臭をデジタル化・数値化できるのか知りたい。
香りの検証方法が官能検査であることから、数値化はできないということか。