裏切りのハイキングと友情のクロロホルム
ナオは週末のハイキングサークルの活動が大学生活の中で、とても大好きな時間だった。
ショウタ、ユウト、アヤノという親しい仲間たちと自然の中を歩く時間は、彼女にとってかけがえのない癒しの時間だった。
ナオ「今日は本当にいい天気だね!こんな日にハイキングできるなんて、最高!」
ショウタ「そうだね。みんなと一緒にこれてよかった!」
ユウト「最近、忙しかったけど、これてうれしい!」
アヤノ「わたしたち、最高の仲間!」
…
金曜の夜、ショウタとユウトはアヤノを近所の公園に呼び出していた。
二人はアヤノがサークルの資金を私的に流用していることを知り、彼女を問い詰めるつもりだった。
アヤノ「なに?」
ショウタとユウトは、ナオを巻き込みたくなかったので、この場には呼ばなかったようだ。
ショウタ「アヤノ、どうしてサークルのお金を使い込んだんだ?」
ユウト「証拠は揃ってる。君の口座に、サークルの資金が振り込まれているのを見たんだ。」
アヤノは狼狽し、口ごもった。
アヤノ「それには…理由があったの…でも、悪意はなかった…」
ショウタ「理由?どういうこと?」
ショウタの言葉に、アヤノはさらに追い詰められた。
彼女は恐怖と後悔で動揺し、無意識に後退りした。
ショウタは感情を抑えきれず、アヤノの身体を押し倒してしまった。
ショウタ「何とか言えよ!おい!」
アヤノ「うわっ!」
アヤノはバランスを崩し、地面に倒れ、頭を強打した。
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ユウト「アヤノ…?」
アヤノ「…」
ショウタ「…嘘だろ…。俺たち、どうしよう…。」
アヤノ「…」
二人はしばらくの間立ち尽くしていた。
アヤノが動かなくなっていることに気づいた時、彼らを恐怖が襲った。
取り返しのつかない結果を招いたことに、二人は打ちひしがれた。
ショウタ「ナオに知られるわけにはいかない…」
ユウト「こんなのナオが知ったら…」
ショウタ「もう後戻りできない…アヤノの死体は明日、山に捨ててこよう…」
…
次の日、ナオはいつもと変わらない笑顔でショウタとユウトと一緒に車で山小屋へ向かった。
しかし、二人の様子がどこかいつもと違うことに気づき始めていた。
ナオ「アヤノ、先に山小屋に行ってるんだよね?でも、なんだか最近、少し様子が変だった気がするんだけど…。」
ショウタ「ああ、そうだな。少し用事があって先に行ってるだけだから、心配いらないよ。」
ユウト「すぐに会えるさ。山小屋でゆっくりしよう。」
ナオは二人を信じたかったが、心の中で何かが引っかかる感覚があった。
二人の表情にはどこかぎこちなさがあり、ナオを落ち着かせるために必死になっているように見えた。
山小屋に到着すると、ナオは辺りを見回したが、アヤノの姿はどこにもなかった。
山小屋は静まり返り、風の音だけが不気味に響いていた。
ナオ「アヤノ、どこにいるんだろう…?本当にここに来てるの?」
ショウタ「ちょっと遅れるって連絡があったんだ。とりあえず、休んで待とう。」
ユウト「ナオも疲れてるだろう?少し休んで、アヤノが来るのを待とう。」
ナオは疲れを感じつつも、二人の言葉に従うことにした。
彼女はベンチに腰を下ろした。
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ショウタ「ナオ、ごめんな、ちょっとだけ眠っててくれ…」
ナオ「え…?」
※公開している一部の画像は生成AI(stable diffusion)で制作しています。
※公開している画像/テキストはすべて趣味制作のオリジナルでフィクションです。
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