ソロとして強く、オープンであれ
先週、リスナーとして大好きなラジオ番組、J-WAVE「GOOD NEIGHBORS」にゲスト出演させていただくという幸運な出来事があった。
わたしが呼んでいただいた「TALK TO NEIGHBORS」は、日替わりでゲストが登場し、ナビゲーターのクリス智子さんとおしゃべりする30分間のコーナー。
ゲストの顔ぶれは、本を出した方、映画をつくった方、新譜を発売した方、興味深い展示やイベントを開催する方などなど多岐に渡っていて、仕事でお会いしたことのある人もちらほら登場する。
そのため、「わたしもいつかこの番組に出たい!」というのを、数年前からひそかな目標にしていた。
クリス智子さんとは同年代で、番組のトークや、フォローしているinstagramから、「なんとなく価値観が似ている気がする」という親近感を勝手に持っていた。だから、クリスさんから「『ただいま見直し中』、とてもおもしろかったので、ぜひスタジオでお話を」とお誘いいただいたときは、夢がひとつかなった興奮で、しばらくボーッとなった。
番組に出演するのをinstagramでおしらせしたこともあり、終了直後からフォロワーさんや友人知人からたくさんの感想が届いた。
「生放送とは思えない自然さだった」という声にホッとし、でも実際、本番が始まってしまえば、クリスさんとの会話が楽しすぎて、緊張なんて忘れてしまっていた。
本についていろいろと質問を投げかけていただいたなかで、「見直し」というテーマや、手になじみやすいこぢんまりとした本の装丁にも話が及び、受け答えしながら、つくづく今回の書籍制作は、これまで自分が経験したことのない新しい試みだらけだったことに気づいた。
「まかせる」という姿勢に徹したことも、その一つだ。
編集は編集者さんに。デザインはデザイナーさんに。写真の構成やセレクトは、カメラマンさんと編集さんとデザイナーさんに。
わたしは執筆と推敲に集中し、編集者さんから相談されたことには意見を伝えつつ、でもそれは絶対ではないし、基本的にはおまかせです、という姿勢をつらぬいた。
そうした本のつくり方が、いいとかそうでないとかの話ではなくて、自分にとってはじめての経験だったことが、まずうれしい。そして本の仕上がりにも満足している。だから、こうした仕事のしかたも、今後の自分の引き出しの一つにしたいと、素直に思う。
チームワークよりコラボレーション
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