20世紀を代表するアメリカ人アーティスト アリス・ニール
メトロポリタン美術館で現在開催中のアリスニール展「People Come First」を見てきました。(3月22日から8月1日まで開催中)
Alice Neel (1900-1984) アメリカ人ビジュアルアーティストで、友人、家族、恋人、政治家、芸術家、近所の人などの肖像画が多くある。
Self Portrait (1980)
1980年に描かれた唯一のセルフポートレート。この時80歳のニールが描いた裸体のセルフポートレートには年代や性別を超えたアーティストとしてのパワーを感じます。
107th and Broadway (1976)
1961年にニールが最後に引っ越したアッパーウエストサイドのビルディング。
Fish Market (1947)
ニールの作品には肖像画以外に、彼女が長いこと住んでいたマンハッタンのスパニッシュハーレムと呼ばれる地域の建物や人々の暮らしの様子の絵も多くありました。
The Black Boys (1967)
ニールがアッパーウエストサイドに移り住んでから、スタジオとして使っていた家に人を呼んで絵を描いていて、その対象として近所の子供もよく描かれていたようです。
Andy Warhol (1970)
言わずと知れたアメリカンポップアートのアイコン、アンディ・ウォーホルのポートレート。目を見開いてギラギラとした印象が強いウォーホルですが、このニールの絵では静かに目をつむり、術後の痛々しい傷と腰にコルセットを巻いた姿をさらけ出しています。とても穏やかな様子に見えます。
Geoffrey Hendricks and Brian (1978)
Jackie Curtis and Ritta Redd (1970)
Marxist Girl (Irene Peslikis) 1972
ニールの絵にはUnusual Objectを対象にしたものが多くありました。個人的にはUnusual Objectという言い方に違和感を感じますが、彼女が生きた時代には、世の中から受け入れられにくかった人種や性別、階級など様々な問題があったことは想像がつきますし、ニールが描く絵を快く思わなかった人たちも少なからずいたようです。
最後に
私はこの展示を見るまでAlice Neelという素晴らしいアーティストを知りませんでした。メトロポリタンに来たのも元々はGoya展を見に来たので・・・。ですが今回、20世紀という激動の時代を生き抜いた女性アーティストの、こんなにも時代を象徴する作品の数々に出会えて本当に良かったです!私の好きなペインターの一人になりました。
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