川根本町学校再編について(1) 【2022/3/23現在】
川根本町議会議員の佐々木直也です。
千頭(桑の実)に在住の36歳、
2児(2歳♀、0歳♀)の父です。
ここ数日、町内でざわついている『学校再編予算について』の現在の状況を説明させていただきたいと思います。
先日の新聞紙面上にて『学校再編に関わること予算が0になった!』ということをお知りになった方々も多いかと思います。
まさに青天の霹靂、どうゆうこと?!と驚き、困惑された町民の方々がほとんどではないでしょうか。
さて、説明の前に。
まずはここ数日でわたくしに聞こえてきた町民の方々の声にお答えしていこうかと思います。
Q.学校再編はなくなってしまうの?
A.話としてはなくなるわけではありません。ただし、予算がついていないので実質動けない状況となります。
Q.原案ってなに?
『令和4年度当初予算案』をさします。行政の担当課が来年度の予算の使い道を細かく計画・計算し、見込みで計上されるものです。
特に今回の件での"原案"とは、学校再編に関する予算についてです。
予算の内訳については追って説明させていただきます。
Q.修正案ってなに?
原案に対して異議がある場合、原案を修正したものを議案として上程(議会に諮ること)をします。
原案は行政が、修正案は議員が出します。
修正案が出た場合は、予算特別委員会にて原案と並行して審議し、多数決にて予算特別委員会としての意見とします。
今回の件では、先にも書きましたが、修正案が委員会としての決議となりました。
修正案の内容についても追って説明をさせていただきます。
Q.結局、どうなるの?
令和4年度の学校再編関連の予算が0になる見込みなので、さらにその先の令和5年度の学校再編については未確定のこととなりました。
これまでの予定通りの学校再編になるように町長、役場の担当課が必死に調整しています。
具体的には、次の定例会(6月)にて議会で
あらためて予算案が議決されればぎりぎり間に合うとのことです。
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ここから本題です。
現在の状況を説明します。
・予算特別委員会にて原案に賛成しかねる議員の方々が連名で修正案を委員会に提出。
(中野浩和議員、藤田至議員、石山貴美夫議員、大竹勝子議員、野口直次議員、中澤莊也議員、中原緑議員)
・予算特別委員会にて修正案が可決。(=原案否決)
◎原案の内容(学校再編にかかわるもの)
教育総務費
総額¥518000000
(内訳)
新校歌校章作成謝礼
¥300000
施設修繕料
¥1151000
学校改修管理業務委託料
¥22121000
学校再編例規整備支援業務委託料
¥1320000
工事請負費(改修、単独)
¥470383000
備品購入費
¥22725000
◎修正案の内容
上記予算をすべて削除
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【修正案提出の主な理由】
①町内の各学校が建設から40年前後が経ち、老朽化している。延命させてもお金ばかりかかるのではないか
②近年の出生数、今後の出生見込みをみるに、近い将来、再び統合されることが予測される。このままのプランでよいのか。
お金の無駄遣いではないか。
ここまでが現在の"公式の"状況です。
公式の、というのは、議事録等に載る内容や発言です。
議員の方々それぞれの非公式の説明や主張についてはここでは書きません。
聞いた方々のそれぞれの解釈や判断でよいかと思います。
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ここからは私の意見や所感です。
まず、なぜ私が原案に賛成なのか。
少し回りくどい言い方になりますが、『反対ではないから賛成』です。
つまり、"時間と予算が際限なくあれば"もっとよい案が出る"可能性"はあるけど現在の状況においてはこれがベストである、と納得したからです。
初めに予算を見たときには、私も"印象で"反対派でした。
なぜ反対だったか。
・高く感じる。
・新設予定の建物が不要に思う。
この2点です。
なぜ納得したか。
学校の平面図等の資料と共に、予算を分解しながらの説明をうけ、必要な設備や改修であるし、金額も妥当であると感じたから、です。
最初は反対でしたが、気になるポイントを質問し、丁寧な説明を伺って、反対する理由がなくなったので原案賛成となりました。
これまでの長い期間、教育委員会の方々をはじめ、数多くの方々が多角的な検討や議論を重ね、
町民との意見交換・説明を重ね、
やっとのことで形になったであろうこの案に、私は納得しました。
そして、相当に限られた予算の中でここまでの緻密かつ夢のある案を練り上げた教育委員会に感謝をし、学校教育を心から信頼しておまかせしようと思いました。
町民の方々にも色々な意見はあるかと思いますが、現時点ではなんとか町の方針に納得いただいている状況であり、
保護者の方々におかれましては、子どもたちに前向きな説明を、
教育の現場の方々におかれましては、子どもたちに夢や希望をもたせる指導をしてこられた数年だと思います。
私としては、議会や町民への説明が足りなかったとは思いません。
なお、工事の予算についても、
このタイミングであれば"合併特例債"という地方債を利用でき、合併特例債はその金額の7割が"地方交付税交付金"として国から戻ってきます。
今回の総額のうち、¥467700000を合併特例債でまかなう予定でした。
このタイミングを逃すと、合併特例債が利用できず、一般財源からの歳出(自治体の自己負担)が増えることになる可能性が高くなります。
もちろん、原案はこういうことも考慮しての予算組になっています。
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この先、学校再編についてはどういう流れになるかの見込みですが、、
まずは、教育委員会と修正案に賛成した議員で、"経緯の説明会"が各地区で開かれます。
それと並行して、修正案に賛成した議員で"原案の代案"を作成します。
その後、代案を全議員で審議します。
賛成多数であれば議会に上程され、可決されます。
代案に向かって動きます。
これは私個人の見込みです。
◎考えられる問題点
①代案を考えるにあたってまた揉めそう
・統合か、そのままか
・統合の場合は何校か
・場所はどこか
②改修、新設工事内容を考えられるのか
・必要な改修内容
・必要な備品
③、④、、、とまだまだ考えられる問題点は山積み。
少し考えただけでも、
その担当の方々が長い期間で多角的に検討を積み重ねてやっと形になったものが"原案"であり、それに対する"代案"を構成するのは簡単なことじゃないことが想像できますよね。
代案を考えるのは議員。
しかも、ごく短期間で。
さらに、この件に関わる"予算は0"です。
どうやって動くのでしょうか。。
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くどいようですが、
私は、原案に『完全に賛成』というのではなく、いまのところのベストの案はこれであると思うので賛成の立場です。
よりよい案がでれば、もちろんそっちに賛成します。
この"よりよい案"というのは、だれにとってなのか。
それはもちろん"子どもたち"にとってです。
学校再編に関わる予算を0にするという今回の修正案は、いったいだれにとってよい影響があるのかがみえないから、賛成できないのです。
原案を決議してからでも、再検討して、必要でなければ予算を縮小してもまったく問題ないのです。
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子どもたちがのびのびと夢や希望をもち、愛着と誇りをもてる町にしたいですね。
まずは大人がそうならなくちゃ。
政治とは生活そのものです。
ぜひみなさんのご意見を聞かせてください。
一緒に、よい町にしましょう!
議会の傍聴にも、ぜひぜひお気軽にいらしてください。
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