12人の議会は1×12でよいのだろうか
こんばんは。佐々木です。
今回は以前の記事で書いた
〝各議員が各々情報を解釈し、意見や質問、議論をし、個人の判断で賛成か反対を決めています″
というところを少し掘り下げて、私の思いを書いてみようかと思います。
それでは
【12人の議会は1×12でよいのだろうか】
いってみましょうー!
以前の記事はこちら↓
「議員」とは。「議会」とは。
まずは基本のお話から。
>町議会って何をするところ?
私たちが住む川根本町を、快適で住みよい、住んでいて"なんとなく気持ちのよい町"にするには、どうしたらいいでしょうか。
そのためには、町民の話し合いで様々なことを決めながら進んでいくことが理想です。(直接民主主義)
でも、町民が一堂に集まって話し合うのはなかなか大変です。
そこで、18歳以上の川根本町民が選挙をして、代表を選んで話し合うことにしています。(間接民主主義・議会制民主主義)
その代表者を「町議会議員」、町議会議員の集まりを「町議会」といいます。
町議会の一般的な仕事は、町民の意思を反映させながら、町のいろいろな問題について話し合い、どう町政を進めていくかを決めることです。
町議会の決めた町政の進め方を守って実際に仕事をするのが「執行機関」で、町長をはじめ、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員会などがあります。
「町議会」と「執行機関」は、独立した対等の立場で、お互いに尊重し協力しながら、町民の生活向上のために活動します。(二元代表制)
このあたりはこちらの記事で↓
>「議会」という言葉は、会議そのものを指すだけではない
「議会」というと、多くの方が"会議"そのもののこと、つまり、人が集まって話し合いをしている空間のことをイメージするかと思います。
もちろんそのイメージも「議会」です。
しかし、それだけではありません。
>ここからが本題
上記説明の通り、議員の集合体が「議会」です。
つまり、議員を【1】とすると、12人の議会というのは最大で【12】の力があります。
冒頭に"掘り下げる"と言った
〝各議員が各々情報を解釈し、意見や質問、議論をし、個人の判断で賛成か反対を決めています″
というのは、【12】としてのまとまった力のある意見ではなく、【1】の意見が12あるという状態です。
川根本町の議会の現状は、この"1かける12"状態です。
これは、各議員が自分の理想を求めての活動においての"機動力"や議案に対しての賛成反対の"判断"という部分ではよいと思います。
しかし、行政に向けての提案や問題提起ということにおいてはパワー不足になりやすいと感じます。
パワー不足、それはつまり、二元代表制のパワーバランスが崩れるということです。
>このままだと「議会」の責任が果たせない(かも)
今の川根本町議会は、コロナ禍ということも多分に影響して、研修や遠方への視察、懇親会などはほぼありません。
となると、ざっくばらんな会話をする機会がほぼないのです。
議員が顔を合わせるのは、全員協議会や定例会など出席マストな招集のタイミングだけで、雑談をするタイミングが昼食の少しの時間くらいしかないので、お互いについての諸々の情報交換があまりできません。
これは、個人に対しての好き嫌いで手を組むとか組まないとか、そういう話ではなく、どういうことを理想とするのか、があまり見えないんですね。
考えや目指す方向性が近ければ、その議員と情報交換をしながら、行政に対して【1以上】の力でアプローチできるかもしれません。
重大なテーマについては議員同士で議論をかさね、【12】の力で行政に対してアプローチすることが理想だと思います。
>そのためには、どうしよう。
すごくさっぱりした言い方をすると、議員同士がコミュニケーションをとることだと思います。
コミュニケーションをとる方法はたくさんあるかと思いますが、私が効果的だと思うことは常任委員会をもっと積極的に機能させることです。
>常任委員会をもっと機能させたらどうだろう。
川根本町議会には二つの常任委員会があり、各議員はどちらかの委員会に属しています。
この委員会についても、"各常任委員会に付託された議案の審議"の際にしか集まる機会がないのが現状です。
しかし、具体的に議題がなくても、もっと積極的に集まって話すべきではないかと思っています。
常任委員会であればテーマを決めて話をしやすいですし、「常任委員会として」の【6】の力で意見を発することができます。
「議会力」をつけるために、まずは常任委員会をもっと機能させる。
私は、この方向性を提案したいと思っています。
>まとめ
二元代表制においての「議会」の責任を果たすためには、「議会力」をつけなくてはなりません。
現状の"1かける12"状態から、有意義な議論を重ねて【1以上】の力をもつことが「議会力」に繋がると思います。
有意義な議論をするためにはもっと議員同士がコミュニケーションをとること。
コミュニケーションをとるには、常任委員会をもっと積極的に機能させること。
重箱の隅をつつくような粗さがしをするような議会、それを避けるために余分に気をつかう行政のような関係ではなく、
町民の生活の向上(住んでいてなんとなく気持ちいい町)のために、「行政」と「議会」が対等の立場で、お互いに尊重し協力しながら、町民の生活向上のために活動していけたらいいなと思っています。
もちろん、一番の核はこの町に住む町民の皆さまそれぞれの理想です。
人任せでなく、一緒に熱をもって、"よいまち"をつくりましょう。
いつでも、どのようなかたちでも構いません。
忌憚のないご要望やご意見をお聞かせいただきたいです。
_______
今後も議会に関わることを、できるだけ客観的にわかりやすくお伝えしていきたいと思っています。(月曜日定期更新)
お読みいただきありがとうございました。
熱く、楽しく、リアルに。
川根本町議会議員 佐々木直也
ご意見はこちら
mail:sasaki.kfc@gmail.com
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