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読書ノート【プロの時間術】上阪徹

ここで理解をしておくべきは、それだけ時間というものをシビアに捉えているということだと思っています。時間を大事にしている。もっといえば、時間を大事にする人と付き合っている。

P23

忙しい人ほど時間を作るのが上手な理由。時間の大切さを人よりも理解しているからこそ。成功している人が、個別の時間管理術を持っている理由なのかもしれない。時間の使い方が上手い。

目指すべきは、自身を成長させながら、日々を充実させていくこと。それができる時間の使い方を目指すこと。実はそれは、最も大きな幸せに近づくひとつの方法だと私は思っています。

P35

時間術が目指すもの。時間を大切に考えているからこそ、有効に使う。時間を有効に使うとは、自分自身を成長させながら充実させること。

時間管理にちゃんと時間をかけないから、時間もうまく使えないし、ぼんやりしたままのものをたくさん残してストレスにも襲われるのです。たしかにスケジュールづくりには時間がかかりますが、組んでしまったら、あとは一心不乱にそれをやるだけ、です。

P38

時間管理をするくらいなら、やってしまえばいいと考える人への反論。実際はあれもやらなければと頭の中でいろいろ考えてしまうと、効率が下がって生産性が落ちている。スケジュールづくりに時間を使えば、心配事が減り、今やらなければならないことに集中できる。

考えても仕方のないことは考えない。そういうことで時間を使わない。もっといえば、そういう事態を引き起こすような余計な情報を耳に入れない、近づかないことも大切かもしれません。

P41

注意散漫にならないようにするために、時間管理が必要。確保した時間を汚染させないようにすることが重要。

仕事が決まると、まずはその仕事のプロセスを分割します。そして何時間、必要になるのか、整理する。それを1時間の枠で区切った時間割に当てはめていく。小学校のときの時間割を思い浮かべてください。言ってみれば、あれを毎週、作っているのです。

P50

著者の時間術の考え方。タイムボクシングの技法と同じか。1時間枠はそれぞれの長さに変更。今の自分であれば25分+5分の小休憩で考えたほうがいい。

そして、早めに手をつける。早めに手をつければ、「これは思ったよりも時間がかかるかもしれないぞ」ということも早めにわかったりします。そうしたら、もう一時間、枠を取ったほうがいいかもしれない、ということにも気づけます。

P61

これも重要。何度、期日前に手をつけて絶望したか。その反省を活かすためにもすぐに手を付けるべき。経験が浅い仕事などは、特に重要。その仕事がどれだけ時間が必要なのか正確にわからない。時間感覚がずれていると後で自分が苦しむ。そのためにも早めに手を付けるべき。

これも「小分け」と「時間割」で仕事をしているからです。仕事がしっかり分割されて、時間割で配分されて、それをしっかりやっていれば、確実に締め切りまでに仕事が終わるように整えられているのです。だから、何も考えなくてもいい。ただ、自分が作った「時間割」に則って、黙々と仕事を推し進めていけば、ちゃんと締切に間に合うようになっているのです。

P63

今の時間の生産性を落とさないための考え方。頭の中に心配事があるだけで、今に集中できなくなる。今に集中するために、時間割を作る。他の仕事の期日などを心配しなくていいように。

仕事を「小分け」していくとはつまり、「段取りを考える」ということでもあります。実は仕事ができる人というのは、この「段取りを考える」力が優れているのだと私は思っています。的確な段取りが作れる。だから、優れたアウトプットが出せるのです。

P82

仕事の進め方がわからないと、分割できない。仕事を始める前に分割できるということは、その仕事を理解しているということでもある。だから段取りが作れる。

「時間割」を作るときにも、こうれはとても重要になるのですが、そもそも自分のことをちゃんと理解していないと、時間割はうまく使えないと私は思っています。だから、時間術の本はたくさんありますが、そこに書かれているテクニカルなことを実践しても、うまくいくとは限らないと思うのです。

P92

その通り。自分の場合は、昼食後の時間に無駄が多い。ご飯を食べながらYouTubeを見てしまい、そのまま2時間過ぎる。またご飯を食べすぎると眠くなり、値落ちするまでYouTubeをみる。あっというまに3時間くらい過ぎてしまう。自分の性質を理解していれば、昼食の量を減らしたり、すぐに昼寝する時間を確保するなど対策はいくらでもある。

ある尊敬する経営者は、「人は性格とインセンティブの奴隷だ」と断言していました。たくさんの会社の修羅場を見てきた彼は、どんな社会的地位にあろうが、学歴があろうが、あっというまに人が落ちていく姿をリアルに見たと語っていました。所詮、人間などというのは、その程度の生き物だ、ということです。

P102

だから時間割を作って自分自身を管理する必要がある。自分の弱点を知っているからこそ、強制力のある環境に身を置く。

改めて思うのは、やはり量をこなしていかないと、仕事は早くなってはいかない、ということです。というのも、追い詰められることで、どうすれば効率良く仕事を推し進めていけるかを、考えていかざるを得なくなるからです。

P143

仕事の時間を読むにも、ある程度の量をこなす必要がある。経験値を貯めることでその仕事事態の効率も上がる。作成した時間割通りに進まなくても、修正できる余裕をもっておくこと。

逆にいえば、時間術で最も難しいのは、このゴール設定なのかもしれません。このゴール設定さえできれば、あとはそのための時間術ができてしまえるからです。いくら誰かの時間術のテクニックを真似したとしても、それは意味のあることだとは思えない。ゴールが違う可能性があるのですから。

P226

目的あっての時間術。目的によって有効な手段が違うから当たり前だが、時間術は汎用性の高いスキルだと勘違いされやすい。共通で効果のある時間術もあるが、自分の目的に沿って時間術をカスタマイズする必要があると思う。


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