「家出たい」って言いたい

ここ数年、夜になったら思うこと。

「この家から出たい。」

今現在進行形でそう思ってる。そう思いながらベッドから見えるベランダの方見つめて、全然寝られへん夜が続く。

ちっちゃい時から自分は幸せって思ってた。言い聞かせてきた。

貧しい国の貧しい家庭で育った子よりは、めっちゃ贅沢な暮らししてるし、欲しいものは買おうと思ったら買えるし。行きたい学校には行けるし、留学だってさせてもらったし。

だから、小学生の時、お母さんがお父さんと離婚した時も、中学生の時、家にいきなりお母さんの彼氏が家に住み始めたのも、それでお姉ちゃんが家から出てったのも、全部、自分はまだマシ、大丈夫、って思って我慢した。

だけど今頃になって気付いた。
我慢してるだけやん。自分こんなことずーっと何年も悩んで夜にお母さんが寝た後でこっそり泣いて、、、、これ幸せなん?

もちろん、もっと辛い思いしてる人はたくさんおると思うし、人によっての幸せの定義も違うと思うけど、自分自身が幸せって思ってなかったら幸せじゃないんやな~って、他人と比べるとかじゃなく。

こんなんぼんやり思い始めたんは、お母さんの彼氏が家に住み始めてから。
住み始める前に、何回か会ったことあるけど、あれは突然やった。
お母さんがいきなり良い服いっぱい買ってくれて、「これあげるから、今日からあの人と一緒に住んでもいい?」って。
なにそれ、お母さんなんでこんなことしたんって今はめっちゃ思うけど。

そっからパパではない、他人と一緒に住み始めることになって、最初はその人も、ちょっとは気遣ってくれてたけど、何週間かたったらその気遣いもすぐどっか消えて、亭主関白感出してきた。建築系の職業してる人で家具、家電集めるのが趣味やから、私の家の家具の配置が全部変わった。テレビも何回も買い替えられて、ずっと使ってた炊飯器も新しいやつに変えられて、「我が家感」が全く無くなった。
友達が家来た時に「見る度に家の内装変わんなー」って言われるくらい。
この頃らへんから自分の家が好きじゃなくなった。

お姉ちゃんはその人が嫌で嫌ですぐ出てって、おばあちゃん家に住み始めた。この頃はお母さんめっちゃ泣いてた。
そんなん見たら、自分は家出られへんやん。そう思って、家すぐに出たかったけど、我慢した。お姉ちゃんせこいってずっと思ってた。

なんでお母さんこの人ことが好きなんやろ、なんでお父さんと離婚したんやろ。お父さんさんが恋しくてたまらん。
ずっとこればっかり考えてる。

その人が咳とかなんかにぶつかって「痛っ」って言った時とかは、お母さんは何をしててもすぐ、「大丈夫?」って聞くのに、私が言った時はなんも心配してくれへん。そういうところで、『あー自分はお母さんの子供やのに、お母さんは子供よりもあの人の方が大事やし好きなんやなー』って気付く。

これに気付き始めてから、お母さんへの感謝とか、他の人に対するありがたさっていうのが、なおざりになってきた気がする。小学生、中学生ぐらいの時は、お母さんへの親孝行ばっかり考えてたのに。毎日、自分とお姉ちゃんのために一生懸命夜遅くまで働くお母さんに少しでも楽させてあげようと思ってた。
今はその感情が1ミリもわいてこーへん。

こんな自分嫌や。大嫌い。小学生の頃に戻りたいってめっちゃ思う。
もっかいお母さんの感謝を知りたいってめっちゃ思う。

だから家出たい。1人で住んでみたいって。

だけど言われへん。
まだ言われへん。

そんな事を考えながら今日も寝られへん寝んやろなー。