批評会の記録:vol. 164「嘘」
Striking Anew vol. 164「嘘」の批評会を記録したものです。
* note 記事にすることを想定していない時期にとった記録のため、断片的な内容となっていますがご了承ください。
テーマ作品
もるびっち「嘘からでたまこと」
・表現がかっこいい。
・「知らない人の写真で溢れた」さらっと書いてあるけどすごくホラーだった。
・閻魔様に抜かれた舌のその後を知れて、面白かった。
・p.6 宗教の記述が面白い。
・冒頭で短く説明しきっている。地獄から名古屋に飛んだところが面白かった。結末の言葉が多様に解釈できてよい。
北海道牛乳プリン「Happy Avocado Day!」
・エイプリルフールっぽくて、簡潔に楽しめた。
・なんでアボカドなのか? しこりを残さないで物語を終えられている。
・前作のインパクト大。今度はアボカドか。幸せな結末でほっとした。新しい概念を作るのが得意な作家なのかも。
・「懐かしいカータへ」という一文を読んで、寂しくなった。今どうなっているんだろうと気になった。
自由作品
ドクダミ「ペアを組んで」
・最初の一文。なるほどなあと思った。
・p. 11 登場人物が月の和名。意思が反映されない感じ。
・三人組のところに共感した。三人組になるとややこしくなる。
・神無月は私自身じゃないかと思った。師走さんを待つ神無月さんは優しいと思った。みんな一番親しい子が好きなんだなと思った。
・時間の経過と人間関係の経過が月の和名を通して描かれていた。
・最初の一文。不満はあるけど、これを書いたのは自分を正当化したかったのかな?
尾井あおい「ロールシャッハ奇譚」
・「コーヒー染み」がロールシャッハ図版になっていて、「目に入れないようにしてきたので」が嘘になっているとも読める。
・タイトルの語感がいい。
・車校の運転適性検査で出てくる。
・清涼感があった。
・「とりあえず神経症にしてくれるお医者さん」「おじさんというかお兄さんというか微妙な人」「コーヒー染み」フランクな語りで自分を投影できる感じ。検査始まる場面で終わる、書き手と読み手で見方が変わるから。
海鳥奏「ラストサマーメメントモリ」
・懐かしさと爽やかさと切なさと。結末が好き。
・萌えを採り入れる前のラノベ感。ノベルゲームに近い感じ。
・書ききっているのがすごい。ヒロインの姿が思い浮かぶ。カスミソウのピンクがモデル。
・かすみちゃんが死んじゃったのがショックだった。エピローグついてるのは豪華。
・ヒロイン的立ち位置のキャラの名前が「桃」咲から「桜」になっている。