二つの〈恐怖〉
私が何か初めてのことを始めようするときに一番最初に思うのは、〈恐怖〉だな。でも、恐怖の種類が珍しいらしい。よく友達と話していると「始めたいことはあるけど、失敗するのが怖いからできない。」って言っているのを聞くことがある。そんな時、私はいつも不思議に思う。もちろん、失敗するのが怖いっていう〈恐怖〉があるのはわかるけど、挑戦しないで後悔することのも〈恐怖〉だなと私は思うんだけど、みんなは違うのかなって。だって、挑戦しないでただ時が経つなんてすごい損している気分になっちゃうから。こんなことを言うと「そう思ったって、失敗が怖くて挑戦できないんだよ。ゆみにはその気持ちがわからないんだよ。」って言われたりする。いやいや、私だって失敗は〈恐怖〉だし、もちろん今まで失敗したこともあるし。人より挑戦する回数が多い分失敗した回数も多いと思う。失敗した時は、私だってなんでこんなことになったんだろ、始めなければよかったって後悔したこともあるし、それを思い出して新しいことを始めるとき躊躇だってする。だから、二つの〈恐怖〉の間で悩む。そんな時は、母に相談する。「しない方がいいかな」って、そうすると、母は「その方が楽だとは思うよ。だけど、由美は、その選択肢を選ぶこと出来ないでしょ。だから、悩むだけ無駄だよ。」と言う。さすが母親だなって思う。母の答えがとてもしっくりくる。母が、わかるのは母も同じタイプの人間だからなんだよね。ってことは、遺伝子レベルで私はやらずにはいられない人間なんだと思う。あと、何か新しいものに挑戦するときは、今まで挑戦して多くの失敗をしてきたけど、それと同時に成功体験もしてきたからことも思い出す。しかも、失敗した経験も得るものはゼロじゃなくて、何かしらえることは出来てきた。例えば、何が自分は不得意なのか、想像していたことと現実の違いが判って自分を自然に分析できて、次の選択に生かせる。だから、また挑戦しようと思える。だけど、やっぱり毎回性懲りもなく、何かを始めるときは逃げ出したくなるし、無難にみんなと同じでいれるならやらなくてもいいかもって思ったりもしながら、ぐるぐる2つの〈恐怖〉の中で悩んでいる。