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どうせ歩くなら葛城古道01

59歳女が葛城古道を歩いた記録です。

朝起きると快晴だったので
よっしゃ葛城古道を歩こうと
京都から近鉄に乗って
近鉄八木西口までやってきました。
しかしこちらはどんより曇り空。
( ノД`)

下がり気味のテンションで
JR畝傍駅へと急ぎます。
ここから桜井線と和歌山線を乗り継いで
北宇智まで向かうのです。

畝傍駅で少し時間があるので
トイレに行っとこう。

JR 畝傍駅 (奈良県橿原市八木町)

ううむ。だか贅沢言ってられない。
だって京都から我慢してたし。

入ってみる。期待通り。
和式便器をまたいだその先に箱ティッシュ。
「私ですいません」
みたいな顔してこっち見てる。
いえいえあるだけマシです。
クリネックスだしお尻にやさしそうだし。

それはそうと流しても大丈夫?

ホームの案内表示がかわいかったので
ちょっと救われた。

JR畝傍駅(橿原市八木町)

高田駅で和歌山線に乗り換えて
30分ほどで北宇智駅に到着。
「うぢ」じゃなくて「うち」なのね。

駅舎がかわいい。

JR和歌山線 北宇智駅(奈良県五條市住川)

国道24号線に出て
住川バス停からバスに乗車。
三つ目の風の森バス停で降りれば
そこが葛城古道のスタート地点。

葛城古道
奈良県と大阪府の県境の金剛山と葛城山の東側に沿って
南端の風の森峠から北端の六地蔵まで続く道。全長13キロ。
周囲は古代豪族の鴨氏、葛城氏の本拠地。
古い集落と田園風景の中に遺跡や古墳などが残っている。

大まかな地図を書いてみました。


いざ出発!

風の森峠(奈良県御所市 鴨神)

金剛山に霧がかかって神々しすぎる。
思わず手を合わせたくなります。
曇り空でよかったよかった。

かつてここで暮らした鴨氏や葛城氏のみなさんも
きっとこんな思いだったんだろうな。
気分はすっかり古代人。

田園風景の中を歩きます。
古道沿いのお屋敷はどれもこれも立派です。

道標が整備されているので
迷うことはありません。たぶん

葛城の道 (奈良県御所市 鴨神)


高鴨神社に到着。

高鴨神社 (奈良県御所市 鴨神)

清らかな空気に満ちあふれています。
神社ホームページによると
こちらの神域は鉱脈の上に重なっていて
多くの「気」が出ているとのことで納得。
知る人ぞ知るパワースポット。

主祭神は
阿遅志貴高日子根命
(アジシキタカヒコネノミコト)
またの名を
迦毛大御神
(カモノオオミカミ)

    あじ・・ウマシ(よい・美しい)の意
    すき・・鋤
   たかひこね・・敬称

農耕神っぽいですね。鴨族の守護神です。
さらに「大御神」とくれば
あのアマテラスと同格。
くれぐれも失礼のないように
二礼二拍手一礼。

といいながら
拝殿の横から本殿をのぞいてみる。
(写真撮影は不可です)

極彩色の彫刻が見えます。
社殿は天正年間に作られたもので
なるほど安土桃山っぽい華やかな雰囲気。
国の重要文化財に指定されています。

屋根は檜皮葺・流造
庇の中央には唐破風がついているようですが
残念ながらよくみえませんでした。

こういうやつです。割とよくみる形ですね。

流造 

京都の上賀茂神社・下鴨神社もこの形ですが
その二社の本家本元がこちらの高鴨神社です。

巨木に覆われた境内を散策。

池の周囲にはたくさんの小さな祠が並んでいて
これがまたミニチュアみたいでかわいらしくて
摂社の神様たちが歓迎してくださってるっぽくて
そこかしこでウエルカムな空気を感じました。

社務所で御朱印をいただきました。
高天彦(たかまひこ)神社の御朱印も
こちらで書いていただけます。

高鴨神社を後にして高天彦神社へ
2.5キロの道のり。

葛城古道 (奈良県御所市鴨神)

整備された車道の路側帯を歩きます。
路側帯の2.5キロは結構きつい。
傍らの小さな祠になぐさめられ

葛城古道 (奈良県御所市伏見)

謎のキリスト看板に一人盛り上がる。

葛城古道 (奈良県御所市伏見)


伏見の集落を抜けると道は西へと方向を変え
登りに入ります。

葛城古道 高天への分岐 (奈良県御所市伏見)

県道30号線(山麓線)にでてきました。
葛城古道は24号線とこの山麓線の間を
縫うように通っています。

葛城古道(奈良県御所市高天)

県道30号線をわたると道はさらに急になります。
ヒイヒイハアハア ( ; ´Д`)
最後の最後でこれはきつくて挫折しそう。
行くのやめようかな。
でも御朱印を前もってもらっちゃったしな。
邪念と戦いながら歩く。

苦難の道を振り返る。人生か。

葛城古道 (奈良県御所市高天)


高天彦神社到着!
うれしくて一目散に鳥居をくぐっちゃう🎵

高天彦神社 (奈良県御所市北窪)


ですが・・・

高天彦神社 参道 (奈良県御所市北窪)


参道という名の登山道が待ち構えておりました。
ヒイヒイハアハア ( ; ´Д`) ふたたび

歩いても歩いても神社らしきものはみあたらず
結局こんなところに出てきました。


猪よけの柵をよいこらしょと開けて
田んぼの中のあぜみちを進んで
今度こそ到着

高天彦神社 拝殿 (奈良県御所市北窪)

思い起こせば・・
鳥居の前で車道は左に迂回してたよな。
「駐車場はあっち」みたいな看板もあったよな。
あのとき車道をそのまま進めば
ここまで楽々と来れたんじゃないの?

何だか損したようで悔しいので
地図で確認してみる。

やっぱりね。

高天彦神社の主祭神は
高御産巣日神
(タカミムスヒノカミ)

はるか昔、天地が何となく分かれたときに
何となくあらわれた神様が三柱おられて
これらを造化三神と申し上げるのですが
そのうちの一柱がこのタカミムスヒノカミ。

ムスヒの「ムス」は
ムスコ、ムスメの「ムス」と同じく
発生や生産の意味をあらわします。
(諸説あり)

漢字だとわかりやすいですね。
宇宙とか生命の根源を担う神
みたいな感じでしょうか。

タカミムスヒの具体的なお仕事は
天孫降臨の際にアマテラスの命令を
ニニギノミコトに伝えたり
神武東征のときアマテラスの命令で
八咫烏を遣わしたりと
アマテラスの司令官みたいなことを
されていました。

そのような由来もあって
天孫降臨の舞台の高天原はこの地である
という伝承も残されています。

高天彦神社から東北に向かって
ひなびた趣のある道が続いています。

葛城古道(奈良県御所市高天)

こじんまりとしたお寺が見えてきました。
高天寺橋本院。高野山真言宗のお寺です。

橋本院(奈良県御所市高天)

そして高天原伝承地

なんか俗っぽいな。

この方向からだと高天原っぽいかな
(行ったことないけど)

高天原伝承地(奈良県御所市高天)

極楽寺方面への近道があるそうで
案内板通りに進みますが
先行きが何となくあやしい・・

おなじみ猪よけの柵が出現。
誘いに乗ってもいいものか。
かといって遠回りする体力もないので
勇気を出して柵の中に入る。


でましたね。
これ膝にくるヤツですやん。

葛城古道 極楽寺方面 (奈良県御所市高天)

ガクガクよろけながら歩く。
これくらい若い頃は平気だったのに。
泣けてくる。

橋(という名の堤防)が見えてきました。

ここを渡れと?

堤防の右は小川で左は滝壺です。
滝壺は見たところ6〜7メートルはあるか?

コワイコワイ(∩´﹏`∩)

左側を見ないようにして
ヨロヨロと渡りきりました。
高所恐怖症のくせによく頑張った!
感動した!

滝壺の崖を少し登ればそこが出口。
柵をよいしょと開けて出てみると

葛城古道(奈良県御所市極楽寺)

おおっ。久々の下界。

葛城古道はこのまま北上して
極楽寺から名柄へと向かいます。

今回の旅では

 ・鴨系の3つの神社コンプリート
 ・室宮山古墳に登って靭型はにわを見てくる


というミッションを自らに課しておりますため
ここから逸脱して東へと進路をとることにします。




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