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柊 南天
2021年6月25日 18:13
「本とか読まない人だと思っていました」仕事で出入りしている医療機関には20程の医療情報システムが導入されていて私はそれらの統括を任されている。定期的にシステムメンテナンスを実施するのだが、つい先日それがあって導入メーカーからシステムエンジニアが来院して一緒に立ち合い作業をすることになっていた。名前をT君としよう。このT君は以前にも別の医療機関で長期間作業を共にした経緯もあって、手が空くと
2021年4月11日 19:05
深読みも不要なほど真っすぐ届く言葉に嘘は隠れていない。何気なく添えられた一言が、ささくれた心を潤してくれることがある。用意された定型文ではないから、余計に響いて届くのだろう。何かにつけて優劣が競われる世知辛い世間にあって、巡り合わせのように幸福な出来事に遭遇すると自分も誰かに何かできないかと、おこがましくも思ったりする。誰も傷ついたりしない幸福の連鎖。そう言う連鎖が続くといい。そして
2021年4月4日 20:42
新年度が始まった。仕事が立て込んでいて、ここ三週間ほどは激務が続いた。「忙しい」と口にするのはあまり好きではないけれど、日にちと時間の感覚が怪しくなって、かろうじて曜日だけ認識しながら仕事以外では人として最低限の役割をギリギリ果たす日々だったので、来年の同じ時期の戒めとして書いておきたい。とんでもなく忙しかった。4月1日は、仕事で出入りしている医療機関でも新卒の看護師さんや理学療法士さ
2021年2月28日 15:10
歳を重ねるたび、一年が瞬く間に過ぎてしまい本当に365日を暮らしてきたのか疑いたい気持ちになる。いろんなことを見落として、それすら気付かないまま生活しているのだとしたらもったいないことをしているなと思う。ひと雨ごとに暖かくなる時期がきた。次の季節に移り行く僅かな瞬間も趣きがあっていい。梅雨の雨間に目が覚めるほどの青空が覗く時期、金木犀が香ってくる時期、日に日に空気が凛と澄んでくる時期。