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「ビーキーパー」の感想(ネタバレあり)
新年一発目の映画館での鑑賞作品。
そういえば去年のお正月も「エクスペンダブルズ ニューブラッド」がやっていたし、今後もお正月映画にステイサムが定番化するかもしれない。
舐めてた相手が殺人マシーン系の映画で、しかも主演がジェイソン・ステイサムという事であれば、まあ面白いだろうと思って観るのだけど、その期待には答えつつも、敵側の本当の正体が分かるタイミングで普通に驚いたりして、ステイサムの強さに合わせて事態の規模がどんどん大きくなっていくストーリー展開も面白かった。
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予告にもあった親切にしてもらっていた気の毒なお年寄りが詐欺によって亡くなり(演じてるのがクリード等でお馴染みフィリシア・ラシャドで問答無用で良い人なのが分かる存在感なのがまた良い)その無念を晴らす為、隠居してたステイサムがキレて組織を壊滅させるリベンジ的な要素は映画の3分の1位で一旦大体解決してしまう印象。
そこから敵の親玉である金持ちのボンボンをステイサムがジワジワ追いつめていくのだけど、その正体が大統領の息子である事が判明していく流れが結構驚くし、そんなの関係ねえステイサムが正面突破で攻めてくる感じが痛快。
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主人公クレイは養蜂家をしているのだけど、それがそのままアメリカという国を蜂の巣に例え、全ての決定権がある存在の敬称として「養蜂家」と呼ばれている。
要は「俺が法律だ!」と言わんばかりにステイサムが悪人を裁いていくのが気持ち良い映画になっている。
殺すやつ、殺さないやつ、というのをステイサムが独自に決めながら敵を殺していくのも面白い。
ただ観てるこちらからすると「詐欺グループ皆殺しとかにはしないけど、そいつは殺すんだ」とか、もっと暴力的なリベンジ映画を楽しみにしていると、スカッとし過ぎない独特の味わい。
ただそいつは許したらダメだろ、というヤツは確実に殺してくれるのでそこは気持ちいい。
特に彼が再び動き出すきっかけになる詐欺グループの支部長みたいなヤツは、パリピなノリで金を巻き上げるシーンが本当に最低過ぎたので(逆に笑えるレベル)、ステイサムが回りくどくいたぶり精神的に弱らせた後、親玉に電話したタイミングで一気に殺すシーンは素晴らしい。
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途中後任者のビーキーパーが追っ手として現れる展開があるのだけど、全く相手にならず瞬殺されてるのは笑った。普通こういう話だと主人公と同属の存在がライバルになりがちだと思うのだけど、この時点でステイサムはもう別格というのを示している。
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ラスボス的な黄色のマッチョも、「片足を失ったけどビーキーパーを1人殺した事がある」って武勇伝を語ってたけど、殺したビーキーパーがステイサムに瞬殺され燃やされた女位のレベルのヤツの可能性もあるので、そうなると戦う前から噛ませ犬感がハンパない。
今作の中では一番善戦をしていたけど、ハラハラするレベルでは無く、彼の立場の気の毒さをより感じる。
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あと敵で言うと、何と言っても過去最強に強いステイサムを止めるという困難なミッションを任されたジェレミー・アイアンズの哀愁が最高。
最初からちょっとダメ元で頑張っている感じが、可哀想だけど笑える。
観ているこちらは彼は殺されないで欲しいなぁと思ってるので、本当に生き残って良かった。
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同じ様なタイプの映画でいうとデンゼル・ワシントン主演の「イコライザー」シリーズがあるけど、マッコールさんの様にあんまり溜めとかが無く、キレたらすぐ殴り込んでいく感じはステイサムなバランス。
あと監督がデヴィッド・エアーなので、役者さんがみんな存在感を活かしつつ、そんなにドラマを描かないでポンポン話が進めていく手腕とかは流石だと思った。