心の師匠 B・Bのこと
私は約20年前に
北海道に「出戻り」ました
住むところも仕事もなく
叔母夫妻の家に息子と猫を連れて居候
自分には人より優れた
特技や技術など本当に何にもない
そう打ちのめされた日々
同時期に北海道に
新しい希望の星たちが移転
北海道日本ハムファイターズ
いただいたチケットで観戦に
よく行っていました
プロスポーツが身近でなかった北海道
そこにやってきたスターたち
中でも私のハートを鷲掴みにしたのは
「プロの球団マスコット」の存在
北海道日本ハムファイターズ
マスコットB・Bでした
いわゆる着ぐるみとしか会ったことがなく
彼の動きやお客様とのコミュニケーション
大勢に囲まれた状況での気配りなど
素直に「わぁ凄い!」のひとこと
たぶんほんの短い時間だろうけれど
私たち親子に向き合ってくださる時間
それは長く濃く感じられ
初めて会って大好きになりました
それだけではないのです
2回目に会いに行った際に
B・Bは自分の胸をトントンして
手のひらをあてて
「覚えてるよ!」というポーズを
してくださいました
あれだけの人が居る中
手を振ってその場を流して行く
賑やかしの着ぐるみとは違うんだと
実感した瞬間でした
人と人が出逢うそれと同じように
ちゃんとファンに対してひとりひとり
真剣に向き合ってくださってるんだなぁ
って感動したことを約19年経った
今でも鮮明に思い出します
その場面も気持ちも
彼は言葉を使わずジェスチャーで
感情や気持ちをお客様に伝えます
今日はひとり?
どこから来たの?
僕のユニフォームと同じだね!
この前はありがとうね嬉しかったよ!
元気だった?
などなど声じゃなく
魂の言葉が伝わってきます
それは年齢、性別、国籍などを超えた
究極の接客業だと思っています
ほんの数分B・Bと居るだけで
みんなが笑顔で手を振って
名残惜しそうに振り返る姿を
何度も見せていただきました
私が自営業になったとき
1番に真似したいと思ったことです
私は「物を売る」仕事です
でも私はその表現に違和感を覚えます
正直私の作っている物は
買わなくても不便もなく必要もない
いわば
有ると心がほんわかするとか
可愛いからそばに置きたいとか
そんなふうに選んでいただく事が
ほとんどです
私が力を入れて売るのは物なのか?
本当に私が大切にするべきことは
お客様の心がほんわかして
その石を見てるとその時
一緒に話したことや
贈りたい友達の笑顔が浮かぶとか
それが商品を作る
以上に大切なことかなと感じています
お店やイベントに軟石や目当てで
足を運んでくださったお客様に
どこから来てくださいましたか?
お友達も連れて来てくださって
ありがとうございます
あら!久しぶりですねお元気でしたか?
今日はお仕事おやすみですか?
B・Bは自分の商品を売りません。
物を売るための存在ではありません。
また会いたいなぁ
今日B・B居るかなぁ
私のこと覚えててくれてるかなぁ
なんて考えながら球場を目指します
会いに行きたい
そう思っていただけることが
軟石やには1番大切だと
B・Bから学びました
そして彼の斬新なアイディアと
難しい挑戦と思うこともやりぬく姿勢
変わらないファンへの想い
仕事でも個人的にも吸収したい要素を
たくさん持っている尊敬する存在です
私の薄っぺらい言葉で
どこまで伝わるかわからないけど
B・Bのこれまでを見てきて
私はこの先もずっとあの背中を
見ながらついていきたいと思っています
北海道へ戻り辛い日々の中
B・Bの背中から学んだ事は
私の財宝です!
ありがとうB・B
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