YouTube Data API v3のクォータ上限を増加してもらった話
はじめに
この記事は、自作ツール「shizuku」にYouTube Data APIを用いてる筆者が、クォータ上限を増加してもらうまでの流れを書いたものとなります。今回は自分用の備忘録も兼ねております
先に結論を述べると、1日10,000単位というクォータ上限を60,000単位まで増やしていただけました
ツール「shizuku」について
私は普段、YouTubeやニコ生、Twitchでゲームのライブ配信をしております。配信時には、自作ツール「shizuku」というものを使っています。shizukuは、各配信サイトでリスナーからコメントされると、そのコメントを取得し、あらかじめ指定したワードや絵文字があった場合、それに対応した画像を画面上に表示するというツールです
で、YouTubeでのコメント取得には、YouTube Data API v3というその名の通り、YouTube用のAPIを使用しています。
YouTube Data API v3のクォータについて
先ほど説明したAPIには、クォータの上限(コメント取得の際に消費する通信量のようなものと理解しています)があり、1日あたり10,000単位となっています。YouTubeでの1回のコメント取得時に消費するクォータの正確な値は覚えていませんが、shizukuの場合はコメント取得の間隔を多めにとっている場合でさえ、1日4時間から4時間半ほどで10,000というクォータを消費しきってしまいます
現在プレイしているゲームの性質上、長時間の配信になることも多く、クォータを配信中に消費しきってshizukuが動かなくなるという状態に陥ることが度々ありました
配信のたびに、クォータ上限にならないか時間を気にしながら配信するのもつらいですし、今回重い腰を上げて、Googleにクォータ上限の引き上げの申請をすることにしました
申請
申請は、「YouTube API サービス - 監査と割り当て増加フォーム」というページから行います。
申請時の記述は英語でやります。申請に関しては、下記リンクを参考にしました
リクエストする増加量としては、10,000単位で4時間は動作するので、24時間動作させることを考慮して、+50,000単位分を申請しました
その後の流れ
2024/08/06
「YouTube API サービス - 監査と割り当て増加フォーム」にて申請をする。その後、YouTube API サービスチームから、申請を受理したと連絡が届きました
2024/08/07
再びメールが届きました。内容は、7営業日以内に増加リクエストを処理できるように、「APIサービスを利用して、YouTubeでどのようにライブ配信を行っているか、動画を撮影して共有してください」というものでした
2024/08/08
実際に配信しているときに、どのようにshizukuが動作するかを録画したファイルを、Google Driveを使って共有ファイルとして、そのリンクをメールに添付して返信しました
2024/08/10
メールが届きました。提供された情報に基づき、審査を実施する旨の連絡でした
2024/08/13
割り当てを60,000単位に増やしましたとのメールが届きました。こちらの要望通りに通ったのでとてもうれしかったです
結果
結果として、当初のこちらの要望通りに申請は通りました
ただ、現在のshizukuはクォータ消費を抑えるために、コメント取得の間隔をあけているため、レスポンスをもっとよくするためにもっと大目にクォータ上限を増やしてもらってもよかったかもしれませんが、後の祭り…
どうしても気になる場合は、再び増加のリクエストを送るかもしれません
おわりに
YouTube APIのクォータ上限を増加してもらうまでの流れを備忘録として書かせていただきました。具体的な申請方法などはリンク先を見ていただくとして、その後のやり取りは、どのようにAPIを使用するかで変わると思いますので、一例として参考にしていただければと思います
自分は英語ダメダメな人間ですが、DeepLなどの優秀な翻訳ツールの登場により、そのような者でも英語でやり取りできるようになったのは、良い時代になったなぁと思います
最後に、普段は今回の記事でも説明したshizukuを使って、YouTubeやニコ生、Twitchなどでゲーム配信などをしていますので、もしよろしければチャンネル登録やフォローをお願いいたします