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「夜中まで起きてたって、大人にはなれなかったよ」goomieyの切ない心情を表す多角的な詞と声と音楽

今日も相変わらず寒い日でしたがみなさん如何お過ごしでしょうか。気温が下がり、初雪も観測されたここ数日、世界がだんだんと冬の匂いに包まれてきて切ない気持ちになることが増えた。そんな時におれに寄り添い心を温めてくれるのは音楽であり、バンド。「冬らしい曲が聴きたい」と思い、個人的には「冬っぽい=切ない」であるから、そういった類の曲を新規プレイリストにどんどんぶち込んでいった。

例えばtetoの「光るまち」であったり、ART-SCHOOLの「SWAN DIVE」であったり、はたまたハヌマーンの「幸福のしっぽ」であったりするのだが、それよりも先におれが真っ先に浮かんだバンドがある。それが...


goomiey だ。


goomieyとは、2017年に結成された茨城県水戸市発のガールズスリーピースロックバンドだ。Gt./Vo.の平山舞桜を筆頭に、Ba./Cho.の鎌田あかり、Dr./Cho.のおりの3人で精力的に活動を続けている。元々はGt./Vo.の平山と、その他の2人でバンドは結成されていて、2021年度末に平山以外の2人が脱退したこともあり、一時期ソロプロジェクトになってしまうなどの紆余曲折はあったが、現在は上記メンバーが正式に加入し最新アルバム、"Be"をリリースし全国ツアーを展開している最中であり、自分が動向を追っているバンドの一つでもある。

勿論、goomieyの楽曲は全ていいので全部紹介したい所なんですけど...ここではあえて2020年にリリースされたEP、"ゼロドラマ"から、「gloomy」という曲をみんなに聞いて欲しくて紹介します。マジでいいです。ちなみにgoomieyに出会ったキッカケは約2年前、おれのサークルの同期の女の子に「goomieyのコピバンをやりたいんだけどドラムお願いできない?」と頼まれたのが最初。でも名前すらも聞いたことがなかった。だからどんなバンドなんだろうと思ってその子がやりたい曲の中の1つだった、件の「gloomy」をなんとなく再生してTwitterなんかを見ていたのだが、歌い出しを聴いた瞬間に手を止めて聴くことに集中した。そして聴き終わって直ぐにその子にコピバンの承諾の返事をした。


「あまりにも良すぎる、何だこれ」


まず、声がいい。とてもいい。おれの大好きな声をしていた。芯があって、メリハリがあって、でもどこか切なさも感じられる。一瞬で虜になった。「gloomy」を聴き終わって、速攻サブスクで公開されている全ての楽曲をダウンロードした。他にもたくさんの素敵な、素晴らしい、おれの心を鷲掴みにする楽曲達がそこにはあった。「118号線」、「リメンバーマイユース」、「ハナコトバ」、「アイロニー」...。ここに列挙し出したらキリがないが、本当に全部好きだった。最初に公開されていたEPは2019年に発表されたものだった。そこから2年が経過している。それまで知らなかった自分を後悔するほどgoomieyの虜になった。一気に大好きなバンドになった。

でも、最初に聴いたからなのだろうか、やっぱり「gloomy」という曲が一番大好きだった。おれはGoogleで即goomieyについて調べたのだが、元々はこの曲名の「gloomy」がバンド名だったらしく、「gloomy」と書いて「グーミー」と呼ぶとのことだった。それが運命のように感じて、尚更この楽曲が好きになった。バンド名がそのまま曲名になったものなんて、そんなの絶対バンドが大事にしている曲に決まっているからだ(違ったらめっちゃ恥ずかしいけど)。そんな曲が、自分の好きな曲と一致していたのがなんか嬉しかった。勝手にテンション上がってた。テンション上がって月イチでしか変更できないLINEのプロフィールのBGMをgoomieyに設定したりもした。どんだけハマっとんねん。でもいいのよ。てかここまで書いてまだ曲の解説してない。もう1500文字も書いてる。もうみんな飽きたよねごめんでもマジでいいからここでブラウザバックしてもいいからgoomieyの「gloomy」を聴いてください。もし趣味じゃなかったらそのまま聴くのやめないで「ハナコトバ」って曲も聴いてからにしてください。ね。ガールズバンドでここまで衝撃受けたのはHump Back以来初めてだったんだ。ガールズバンド好きなら絶対好きやから。聴け。必ず聴け


えー、大変お待たせしました。では大好きな楽曲、goomieyの「gloomy」について少しお話したいと思います。マジで待たせてる。こんな所まで見てくれてる人いないかもだけど、良かったら見てね。そして聴いてね。

まずイントロなんですけど、聴いただけでもう手拍子しちゃいません?しちゃいますよね。しない人は帰ってください。先生手拍子しない人には相手しません。なんかもう心を擽るというか、なんていうんだろうな、語彙力ないけど、なんかもう"最後だなぁ"って感じしません?一日の終わりというか。実際この曲が入っているEPの最後の曲がこの曲なので、きっとgoomiey達からしても最後に相応しいと思われてるんじゃないかなって推測してしまいます。

  • ちなみに軽音のライブでこの曲を演奏した時は聴いてくれてる人達みんなイントロで手拍子してくれて嬉しかったです。嬉しくてドラム間違えました。ほんますみません。(あとこれ箇条書きにする気なかったんですけどなんか変なボタン押してなってしまって戻し方が分からなくなりました。無念。←バカ)

夜中まで起きてたって お化けは出ないのさ
トラックの影が怖くて 今日はもうおやすみさ

gloomy / goomiey

で僕の好きな歌詞なんですけど、この歌詞が良い意味で幼稚っぽくて好きです。昔を思い返してしまうような気分にさせられる。歌い出しの歌詞に"17の夏"とあるので、きっとその年に書いた歌詞なんでしょうが、実際17歳でお化けだとかトラックの影に怖くなることはあまりないはずで(実際は多少の怖さがあるかもなのだけれど、歌詞に起こすほど印象強い"怖さ"では無い気がする)。だけれど、"トラックの影"に着眼点を置いてこういった歌詞が書けるのって17歳の頃の自分が出来たかというとそうではない。普通の人では中々印象に残っていない"トラックの影"というものを、みんなが昔はめちゃくちゃ怖かった"お化け"と比較することで、この歌詞にぐっと引き込まれる。天才だと思います。他にお化けとトラックを並べて物事を考えたり歌詞に起こせる人います?絶対いないと思うんですけど。マジで凄い。

そして最後には

夜中まで起きてたって 大人にはなれなかったよ
トラックの影は怖くて まだ何も変わってないさ

gloomy / goomiey

と歌う。お化けなんてもう居ないのは分かってるし夜中まで起きたりもする。でもまだトラックの影は怖い。大人への一歩を踏み出せずにいる1人の少年少女の心象がこんな形で汲み取れるように歌うのが、本当に天才的だと思いました。「大人になれない」ことなんて、たくさんのアーティストが歌ってきた。そして大体みんな同じようなことや比喩でそれを歌う。でも、この子は、goomieyは、"トラックの影"という誰もスポットライトを当ててこなかった場所を、場所で歌う。だから刺さるんだと思う。きっとこれが在り来りな表現だったらおれはここまで刺さらなかったしハマらなかったと思う。だってさ、曲聴いてて「トラックの影」って歌詞が入ってくることなんてないじゃないですか。聴いてて「ん?トラックの影...?」と思わせることができるから、僕達聴き手はもっと耳を澄ませて集中して真剣にこの曲に向き合うことができるんだと思います。ただのBGMにならない曲。街中や飲食店で流れていても思わず耳を傾けてしまう。そんな魅力が詰まった1曲だと個人的には思っています。てかあとメロディーが普通にめちゃくちゃ良いしね。難攻不落で全部完璧だからここまで惹き付けられるんだと思う。

だから、まあこんな記事を見ても見なくてもいいし、おれは語彙力がないから上手く説明が出来ない。でも、「へ〜、こんな曲があるんだ〜」くらいには思ってくれたと思う。そしてもし、気になってくれたのであれば絶対に聴いて欲しい。後悔はさせないので。

以上!!聴け!!聴いて寝れ!!冬に立ち向かえ!!

そして北海道にいつかライブしに来てください。

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