本の感想『やってみたくなるオープンダイアローグ』
今日は、オープンダイアローグの本をご紹介します。
オープンダイアローグの本を、これから読んでいきたいと思ってはいるのですが、読んだだけでは忘れてしまいがちなので、ノートにまとめたり、感想をここで書き留めたりしたいと思います。
『まんがやってみたくなるオープンダイアローグ』 解説:斎藤環 まんが:水谷緑
りすにんぐファームの先輩から、一番はじめに読むように教えてもらった本です。
どんな本なのだろうと、ぺらっとめくったら、そのままひきこまれるようにして、最後までいっきに読んでしまったのを覚えています。
漫画だからわかりやすい、というのはもちろんですが、文章も、わかりやすいし、見やすいし。
解説の斎藤さん、漫画家の水谷さんのエピソードもあって、こういう方々が書いたものなんだなと、わかるのもちょっとうれしかったです。
内容は、メンタルを病んだ人と、一度も一緒にいたことがない人には、びっくりしそうな内容なのかな、とか、いろんな症例とそれが変わっていく経緯が面白いな、という感じです。
オープンダイアローグについて全く知らなかった私にとって、オープンダイアローグは、「変えようとしないから変化が起こる」という、治療や改善を目的としていないとに、まずは驚きました。
みんなで、この問題を解決しましょう!というのではない。
そういえば、はじめて受けたりすにんぐファームのサービスのときも、私を説得しようとしたり、治療のための方向性を示したりは、されなかったなあと。
この本を読めば、オープンダイアローグの対話のさいに、何をしてはいけないか、どうしてしてはいけないか、が、わかるようなイメージです。
(いまだに、気を抜くと自分語りをはじめてしまう私には、まだ何度も読む必要性があるような)
そして、私的に衝撃だったのは、「医療教育は圧倒的に薬物治療主義ですし、「統合失調症は精神療法だけでは治りません」と書かないとテストで点が取れない」とか、今の医療現場の在り方に触れるような描写があるたびに、ああ、そういう扱いされてたよな、と、たぶんなんとなくはわかっていて、はっきりとは知らなかった問題でした。
たしかに、今のクリニックの先生はやさしくて好きですが、診察に3分もかからないし。でも薬については、けっこう話すかな。
あと、この本は、非常に読みやすいがために、何回でも興味深く読める、という利点があると思います。
私はこれからもこの本に、お世話になる予定です。
読みやすさと、わかりやすさの工夫がすごいので、非常におすすめの一冊です。
読んでくださって、ありがとうございました。
次の本は、『オープンダイアローグ』著:ヤーコ・セイックラ/トム・エーリク・アーンキルです。絶賛勉強中。