生きてるんじゃなくて、死んでないだけ
死ぬ勇気がない。
かといってこのまま生き続けられる自信もない。
ちゃんと働いて、お金を稼いで、家賃を払って、光熱費を払って。
そんな当たり前のことをできる自信がない。
働き続けられない気しかしてない。
時々何もできなくなる瞬間がある。
何もしたくないんじゃない。できない。
食事も、お風呂も、何もしないでぼーっと横になってるだけ。
そんな日が不定期に来る私に会社勤めなんかできるんだろうか。できるはずがない。
そんな確信と共に私はもうすぐ学生を終える。
就職先は慣れ親しんだ場所。
上司も慣れ親しんだ人たち。
入社直後から後輩たちが何人もいる状態。
仕事内容は大抵把握しているし、大抵の事態には対応できる。
私の社会人生活はそんなスタートを迎える。
変化が苦手だった。というか今も苦手だ。
新しい場所、新しい人がすごく苦手。
人と仲良くするのも苦手。
場に馴染むのもすごく苦手。
だから変化のないここに就職を決めた。
けれどそれも正解だったかどうかわからない。
きっと誰にも。
時々憂鬱な夜がやってくる。
自分の過去の行動が正解だったか、不正解だったかを曖昧な基準で判断して自責したり、実の父親をいつまでも許せない幼稚な私が許せないと自責する夜。
自分は誰にも愛され続けられないのだ。と、悲観的になる夜。
どうせ私なんか。と卑屈になる夜。
そんな夜はどこからか探してきた音楽を聴いたり、何度も読み返した小説の文字をただ目で追ってみたり、
「今死ねたら楽なのだろうか」
と、いつまでも克服できない希死念慮に頭を悩ませてみたりする。
そうして気付かぬ間に眠りにつくのだ。
きっと今夜も。