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モアナファンが語る 映画『モアナと伝説の海2』

ついに!待ちに待った12月6日、映画『モアナと伝説の海2』の公開日を迎えた。
公開前日の先行上映と、初日にそれぞれ字幕版と吹替え版を1度ずつ鑑賞した。


ディズニーらしいメッセージと一線を画す『モアナと伝説の海2』

歳を重ねる毎に、悲しいことにディズニーが発するメッセージに共感ができなくなってきている。
「願えば叶う」「夢はいつか叶う」と言われても、数々の夢を諦めて大人になった私には、綺麗事に聞こえてしまう時がある。
純粋に、光を宿した瞳で頷いていた私は、いつの間にかいなくなったいた。

しかし、今回のモアナと伝説の海2が発するメッセージは、
そんなディズニーのありがちな言葉や歌たちとは一線を画す。

名コンビ再び・・・!

モアナは初めて後悔と挫折を知る。
前作の『モアナと伝説の海』で島を出て自由を知ったことを、
島のみんなを導き、期待を抱かせてしまったことを後悔する。
そして何より、島民からのプレッシャーと、引き返せない所まで来てしまった事実に押しつぶされそうになる。
前作では観られなかった”モアナらしからぬ”姿だ。

そんな本作は私たちに「迷い、もがき、苦しむことは悪いことじゃない」と説く。

大人になったモアナに寄り添い、背中を押す曲たち

また、前作との違いは、歌にも現れていた。
1作目では自分の心に正直に、恐れずに前へ向かうことを歌った、
「How Far I’ll Go」をメインソングとし、自由を掴む決意と共に、明るく太陽の下で歌い上げた。
マウイのメインソング「You're Welcome」は、モアナとマウイの出会いのシーンを楽しく彩るポップな曲だ。
さらに、「パーテードラムダンス」や「タガロア神への祈り」など、ポリネシア諸島の伝統的な楽器や歌詞が含まれた楽曲も多く、海に選ばれた少女モアナの純粋無垢な心と、彼女の生まれ育った文化を象徴的に表しているようだった。

半神半人のマタンギ

ところが今作では一転、メインソングの「Beyond」は変化を恐れる歌詞で、
19歳になり、失敗とそれによって失うものの存在を知ったモアナの揺れる心境を表現しており、歌われた場面は夜だった。
マウイのメインソング「Can I Get A Chee Hoo?」も、曲調こそ明るいものの、
すっかり自信を無くしたモアナを元気づけるための歌となった。
また、初登場のマタンギのメインソング「Get Lost」も、曲名の通り”迷い”をテーマとしており、迷えるモアナの背中を押した。
そしてパワフルな歌声を聴かせてくれたマタンギ自身も、複雑な大人の事情を持つ、どこか暗い影を落としたようなキャラクターであった。

兎にも角にも、1作目と今作では、真逆と言っていいほど、歌詞の方向性が違っている。そしてだからこそ、大人にもより強く響く、現実的なメッセージ性の強い作品となっていた。

それでも崩れない楽しい世界観

ヘイヘイやプアの行動、マウイのキャラクター性に笑えるところにも、モアナの作品としても良さがある。
より大人向けのメッセージを秘めた内容となった本作でも、そのポイントを失わなかったところもまた、ファンとして評価(感謝)したい。
更に、前作からのファンを喜ばせてくれる工夫も随所に散りばめられていた。

妙にダンスが上手かった島の男の子、ダンスが上手なまま大きく成長している…!
カカモラが再び登場…!矢を吹く姿、ロープを伝って船に乗り込んでくる姿が懐かしい!
前作では名前が明かされなかった先人・タウタイ・ヴァサが、今作ではキーマンに!

ココナツでできた海賊カカモラ

変わらない親しみを感じるキャラクターたちと、新たに加わった愛らしいキャラクターたち。モアナの世界観を、またスクリーンで観ることができたことの喜びを、私たちファンは、思いっきり噛み締めることができる!

但しひと言…。
何故この時期の公開なんだ…!!
夏公開だったら、観たあとの興奮そのままに海に飛び込めたのに…!


1997年生まれ、丑年。
幼少期から、様々な本や映像作品に浸りながら生活する。
愛読歴は小学生の時に図書館で出会った『シートン動物記』から始まる。

映画・ドラマ愛は、いつ始まったかも定かでないほど、Babyの時から親しむ。
昔から、バラエティ番組からCMに至るまで、
"画面の中で動くもの"全般に異様な興味があった。

MBTIはENFP-T。不思議なまでに、何度やっても結果は同じである。
コミュニケーションが好きで、明朗快活な性格であるが、
文章を書こうとすると何故か、Tの部分が如何なく滲み出た、暗い調子になる。(明るい文章もお任せあれ!)

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Nanochi
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