2-6

 結果的に、僕自身のヤキモチがバレて、今死ぬほど恥ずかしい。

 埋めてほしい。

 二人はなんか興奮して、手を握り合いながらゲラゲラ笑ってる。

 その上、何気ない風を装ってキッチンに行って、キャーキャー騒ぎながら戻って来た。

「てか、ユギョミgood jobっ」

 そう言って親指立ててくるヒョン。何が。

「何がですか」

「いや、見たろ? あの二人。めっちゃ幸せそうじゃん。結果的にユギョミのおかげでめっちゃハッピーって感じ」

 そう言ってケラケラ笑う。

 え? そうなの? ジェクスニヒョンの解釈だと、そうなるの?

 なんかわかんないけど、屈託のない笑顔で思いっきり肯定されたら、納得しちゃうし。

 僕いいことしたのかなー、とか、思えてくるから不思議だ。

「んで、マクヒョンは?」

 マクヒョンって言われて、急になんでベッドにいたのか思い出した。

 ちょっと、どぎまぎしてしまう。

「え? 知らない、いなかった?」

「ん、俺ら帰ってきたの今だし。会ってないけど、寝てんのかと思った」

「え?」

 マクヒョンは、一人でふらっとどこかにご飯に行くタイプでもないし。

 僕、目が覚めてすぐに部屋を出たから気がつかなかったけど、部屋で寝てたのかな?

 僕は部屋のドアを開ける。廊下からの光で、部屋が少し照らされる。

「マクヒョン?」

 小さな声で呼んでみたけど、返事はないし、ベムのベッドにも、マクヒョンのマットレスの上にもいなかった。

 出かけたのかな。

 一緒にご飯、食べたかったな。

 さっきは、顔も合わせられないって思ったのに。

 もう会いたいって思う自分が不思議だ。

 ベッドに腰掛けて、カトクを開く。

『ヒョン、今何してますか? ご飯食べましたか?』

 送信する。

 すると、部屋の中でカトクのメッセージ音が鳴った。

 え?

 ヒョン、スマホ置いてったのかな?

 そう思って、部屋の電気をつける。

「え、マクヒョン? なんで」

 なんかよくわかんないけど、マクヒョンは、真っ暗な部屋の隅っこにいた。

 僕の服がかかっている部屋の隅で、壁にもたれて、膝を抱えて眠っていた。

 あまりの訳の分からなさに、ヒョンのそばに駆け寄る。

 足元に、スマホが落ちてる。

「マクヒョン、なんでこんなとこに」

 僕がそう言っても反応なくて。よくこんな姿勢で熟睡できるな。

 それに、この部屋そんなにあったかくないのに。ヒョンは何も被らずに寝てるし。風邪引いちゃいそうだ。

 僕は、ベッドから分厚い毛布を持ってくると、ヒョンにかぶせた。

 しっかり巻き付けて、僕もその隣に座ってみる。

 こんなところに隠れてるなんて、なんかあったんだよね。ヒョン。

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