【修善寺温泉読書会#4】みんなのおすすめ本
2025年が明けまして。
一発目の読書会は、参加者がおすすめしたい本を持ち寄って紹介していくという会となりました。
そして今回参加者が過去最多の8人。
初めて参加される方もいらしていて、時間内に終わることなどなく。時間を延長しながら楽しい時間が過ぎていきました。
上記のポスターにはっきりと「1~2冊」と書いてはありましたが、
読書家にこの文字を読ませるのは、赤ん坊に世の理を教えるのと同じくらい困難な事であります。
平均して皆さん3冊ほどは持ってきていました。
僕なんか1作品というこじつけで全8巻の漫画を持ってきました。
なんともまぁにぎやかな読書会でした。
持ち寄った本を机に置き、1人ずつ本の紹介をしていきました。
ある方は勇気づけられた本を。
またある方は推しの本を。
またまたある方は宝石の本を。
またまたまた,,,,,,,,,、
自分が持ち寄った本を紹介するときの参加者の顔はとてもさわやかで、目はキラキラしていました。話を聞いてる僕が目を逸らしてしまうほどに。
本の紹介中は、お菓子を食べながら聴いたり、じっと紹介者を見つめたり、聴きながら身体をゆらゆらさせたり、各々自由なスタイルで過ごしていました。
本紹介の制限時間を設けることなく、思うがままに紹介してもらう。それを咎める人はおらず、こんなにも気ままに過ごせる空間があるんだと感心してしまいました。
8人の紹介が終わった後、持ち寄った本たちを机にならべて撮影会が始まりました。
一夜でこんなに本が集まることなんて普段の生活の中にないんですもの。
撮影が落ち着いたら自分が気になる本をつまみ食い。
また、貸し借りも個人間の約束でなら了承されていました。
僕は夏目漱石の『行人』をお借りしました。
『蛇足ですがなにか。』というPodcastを一緒にやっている友人がずっと僕に進めてくれていたので。
僕の持ってきた全8巻の漫画もお貸ししました。
本の返却日は次回の修善寺温泉読書会で。
今回の読書会中ある事を考えていました。
一体何がこの爽やかな空間を作っているのだろうかと。
本っていうのは一体何なんだろうかと。
目の前の机に置いてある本たちを破り捨てたら、この爽やかな空間も破られていくのだろう。
自分の愛する本を目の前で傷つけられたら、自分が傷つけられたような気がするだろう。
では自分が傷つけられたら本には傷がつくのかといったらそんなことはない。
永遠の片想いという距離にこんなにも心が踊るのはどうしてなのだろうか。
片想い先は違えど、この感動を味わっている人同士の結託はなんて偏っていて、なんて素敵なんだろうか。
そんなフワフワとしたことを僕は考えていました。
読書会というのは本を媒介としたコミュニケーションであります。
それは別に社交的であるか否かという簡素なものではありません。
喋らなくてもその場にいるだけでもコミュニケーションであります。
表情の機微がコミュニケーションであります。
自分の感じたことをうまく伝えることが出来なかったという反省もコミュニケーションが行われた痕跡であります。
そんな普段の生活からちょっと離れた体験を与えてくれるのが読書会であると思います。
今回僕が知らない本たちに出会って改めてそう思いました。
参加者の皆様本当にありがとうございました。
今後の「修善寺温泉読書会」の日程はこちらからチェックしてみてください。
『伊豆読書会』のHPでは伊豆半島内の読書会・文芸イベント情報などを掲載しています。
ぜひ覗いてみてください。
『伊豆読書会』メンバーが携わっております、修善寺発の文芸フリーペーパー『湯文好日』の冬号が完成しました。
修善寺の温泉場周辺の店舗に置いてありますのでぜひ手に取ってみてください。
また、僕がYouTubeの編集・企画・構成として携わっている東京・高円寺のシェア型書店『本屋フォッグ』さんでも置かせて頂いておりますので、高円寺に立ち寄った際はぜひ行ってみてください。