ロシア軍 戦車 火力支援車輛不足か
皆様、こんにちは。
最近、ウクライナにおける戦争でロシア軍の装甲車輛(兵員輸送車)がウクライナ軍の戦車の傍を強行突破しようとし、戦車に撃破される映像がいくつも見受けられます。
この現象は、装甲車輛の搭乗員が周りを観察できていないのではなく、戦車による援護が得られない場合に起こることが典型です。
精鋭部隊にもT-54/55のような戦車を配備するほどロシア軍が戦車不足に苦しんでいるのはすでに確認されており、T-80の倉庫も在庫が枯渇していることが人工衛星で確認されています。
メインで生産しているはずのT-72系列の車輛もあまり見かけなくなりました(撃破される数に対して生産が追いついていない?)。
ロシア軍の装甲車輛は援護が得られないほど戦車が枯渇している可能性があります。
東側式の戦術ではこういった時も見据え、2S1グヴォズジーカ、2S3アカーツィアなどが自走榴弾砲の役割だけでなく味方の火力支援に加わったり、BMP(歩兵戦闘車)やBMD(空挺戦闘車)なども火砲やミサイルでこれを兼ねることがあります。
しかし、そういった車輛からの援護も得られていないようです。
ロシア軍は、戦車、汎用性の高い自走砲、歩兵/空挺戦闘車を大幅に失っている可能性があります。
BTR(装甲兵員輸送車)では自身で火力をカバーすることはできません。
確かにこの状況であれば、T-54/55まで手を出したくなる気持ちはわかります。
下手な話、第二次世界大戦時の戦車や自走砲でも動くものなら投入したいでしょう。
ロシア軍には2S19ムスタ-Sという自走榴弾砲がありますが、これは西側のように専門性の高い車両であるため冷戦期の自走砲のように汎用的な運用を行うことは難しいでしょう。
ロシアは2S25スプルートと呼ばれる戦車駆逐車を開発しており、火力支援にも有用な設計でしたが、量産にたどり着けていません。
何度も戦車枯渇の話が出ていましたが、現在は本当に足りていなさそうです。
ロシア軍は今後ますます戦略だけでなく、戦術の幅が狭まって行くと思われます。
しかし、これも映像による断片的な分析であり、今でも強靭なロシア軍部隊により苦戦を強いられているウクライナ軍部隊がいくつもあると思われ、悲観的な状況ではあります。
さらに、北朝鮮の本格派兵に伴い、北朝鮮によるロシアに対する戦車、装甲車輛の供与、投入の可能性もあります。
北朝鮮の戦車はT-62を大幅改良したもので、今、ロシアが苦しくも投入しているT-62の改修型やT-54/55よりも強力で、動きさえすればものにより先進国の戦車を脅かすほどのものも存在すると考えられています。
今後、ロシア軍が自動車、機甲、騎兵戦術の破綻をどのように工夫し、ウクライナ軍がどのようにこれに対応していけるかを注視していきます。
どの道、この状況であればウクライナ軍がこの分野の戦術で大きく優位に立てるので、戦車、装甲車輛、高機動車輛の供与とこれらの有効的な運用がより肝心となってきます。
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