アンチ

アメリカ大統領選挙が11月にある。2大政党が強いアメリカでは、リベラルな(と思われている)民主党と(わりと保守的な)共和党が争うのが慣習だ。
現職バイデン大統領は民主党。対するトランプ前大統領は共和党。それぞれの「予備選挙」でほぼ代表となることを決めた。

アメリカの選挙制度については改めて触れるが、問題は、この二人の「大統領候補予定者」が不人気だと言われていることだ。

一番言われるのは、年齢だ。バイデンが81歳。トランプは77歳。ほぼ同世代だ。バイデンの81歳で大統領候補というのは、アメリカ史上最高齢。バイデンがいなければトランプも同じことだ。

とはいうものの、80歳代の爺さんなんてゴロゴロいるし、健康で頭がシャープな状態ならばそれほど大騒ぎすることでもないだろう。万が一の場合は、大統領継承順位が明確に決まっているアメリカでは、自動的に大統領を引き継ぐ役職がある。副大統領、下院議長、国務長官・・・

それよりも、「全米調査」ではトランプが数ポイントさでリードしているようだ。だが、アメリカ大統領選挙は投票日の11月5日ギリギリまでわからない。どちらの党の予備選挙にも参加していない有権者がおり、それらの投票行動でどちらにも転ぶ。

2016年の選挙では、ヒラリー・クリントン(元国務長官、上院議委員)が圧倒的優勢と見られていたが、蓋を開けてみるとトランプ。民主党支持者の中には、「どうせヒラリーが勝つから」投票しなかったもの、や、「女のヒラリーが大統領になるのは気に食わない」あるいは単純に「ヒラリーが嫌い」という票が思いのほか多くて、「おもろそうやんけ」とトランプに入れたもののいるようだ。

今回は、「トランプは好かん」というものがどれぐらいいるか、が左右すると見ている。トランプのファン層は、低学歴で外人嫌いでアンチエリート的な人間が多い。トランプの鎖国政策で儲けた業界はもちろんトランプ復活の熱望している。

最後に「もうバイデンはいらん」と「トランプでこれ以上恥を晒したくない」のどっちが多く投票に行くか。これで決まる。

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