♯2 墓参りで先祖に怨念をぶつけるのだ
墓参りは苦痛だ
※全文無料で読めるのだ。
今日、何止イさんはママイさんに墓参りに行かされたのだ。
何止イさんは元々一切信心深くないのと、その生い立ちから基本的に先祖に対してヘイトの感情はあっても感謝の感情は薄いのだ。よって墓参りはSO面倒なのだ。
行くだけでもCHO面倒なのに、雑草の駆除も指令されていたのでMO勘弁だったのだ。
今回唯一の救いは除草剤の使用許可なのだ。前回は手で抜いたのだけれど、細かい雑草の完全処理は困難な状態だったし、真面目に綺麗にしようとしたら数時間はかかると見込んでいたので助かったのだ。
とにかく面倒マインドと即終わらせたい気持ちだけで動いていたので、日焼け止めを塗らない危険行為を平気で実行しつつ、除草剤を適量じょうろに用意して、一人墓場に向かったのだ。
墓場までは歩いていける距離で、道中かなりきつめの坂があるのだ。最近歩いていない何止イさんは照り付ける日差しで汗の玉を浮かばせながら、ここで自身の体力の大幅減退を認識したのだ。
きつっ!はぁはぁ……なのだ。
雑草支配地を奪還するのだ
体力強化の必要性を痛切に感じながら、坂を上り切り現地へ到着したのだ。
周囲が見渡せる丘の上にある、4畳ぐらいの墓地なのだ。
そこに生えている雑草は500mlペットボトルぐらいの背丈もあれば、摘まむのがやっとぐらいの地面から顔を出したばかりの新米まで様々な大きさで、まばらという言葉よりはもう少しだけ密だったのだ。
これらを綺麗に全て手で抜くのは大変骨が折れるのだ。しかし今回は除草ザイさんの助力がある。持ってきたじょうろの中の除草剤をしゃわぁぁーとぶっかけて回り速やかに雑草の皆さんには水浴びをして頂いたのだ。
これで一日雨が降らなければ一週間後には雑草の皆さんはお陀仏なのだ。
一先ず除草の任務はこれで終わったのだ。少し息を整えて、持ってきたじょうろを地面に置いてから、墓石に向き直ったのだ。
墓参りでは拝むらしいのだ
墓参りへ行ったら一応拝むように言われていたのだ。
しかし何を…?よく神社では願い事ではなく決意表明をするのだだとか聞いたりはするので、先祖に対しても同じような事をするのかもしれないのだ。
しかしやはり先祖を前にすると、「今この世に何止イさんが存在する元凶」という認識が先に来てしまうためになんだか腹が立ってくるのだ。
だからまず手を合わせて、(絶対にお前らなんかに負けたりしない!)と挑発を加えたのだ。それから(ギブアンドテイクだよ、分かるよね?)とも加えておいたのだ。
何止イさんには墓参りが分からぬ。
皆、何を祈っているのだ。
ついでにお庭の草も取ったのだ
墓参りは済んだので、何止イさんはじょうろを持って来た道を戻り始めたのだ。
帰りは下り坂だから楽ちんと思いきや、弱った足腰ではこけそうで危なかったのだ。
結構汗もかいてしまったのだ。気分は一仕事済んで爽快からは程遠く、しんどさと鬱々さが抜けない状態だったのだ。
それでも帰宅できて、庭の雑草が目に留まったのだ。そのうち除草する必要があるとは思っているのだけれど、そのうちはずっと進まないアライグマなので今ほんの少しだけ気合を出してついでに駆逐してやることにしたのだ。
除草剤を追加で補充して、ぱっぱと撒いて終わりなのだ。これは間違いなく出来るアライグマなのだ。
当面の雑草問題が解決したので、片づけて自宅へ。1時間以上経っていたのだ。水分を取って気づいたのだ。
日焼け止めしてないのに外に居過ぎたのだ……。
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