カネコアヤノ Livehouse Tour 2024 東京|健やかで明るい"バンドの正しさ"
6月4・5日でカネコアヤノ Livehouse Tour 2024 東京day1・2に行ってきました。
めーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっちゃ最高でした。
まさに今日はたのしいっ! という感じです。
以下セットリストに触れていますので、東京以降のライブに行かれる方は閉じてください。
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今まで行ったどのライブも本当に素晴らしかったけれど、今回のライブはとにかく明るかった。
まずセットリストが何か吹っ切れたような感じだった。ロマンス宣言、とがる、恋しい日々、カーステレオからと、最近ライブではあまりやってなかったアップテンポな曲たちを一気に解放してくれた。
腕を振って飛び回って、会場みんなで盛り上がる瞬間は、信じられないほど楽しい。
ステージの照明もいつもより明るくて、メンバーの表情もよく見えた。カネコアヤノもずっとニコニコしていて、時々顔芸や小踊りも見せてくれた。
いつもライブハウスでの彼女は、それこそ獰猛な猫のような荒々しさが最高なのだけど、今回はステージ上からお客さん一人ひとりの目を見て、丁寧に丁寧に語りかけるように歌っていた。
この2日間のカネコアヤノたちは、健やかで明るくて、これまでとはまた違ったかっこよさがあった。
そして、自分の好きな人たちが楽しそうに演奏している。その光景はファンにとって、これ以上なく幸せなものだ。隣のカップルも、仕事帰りにソロ参戦してたお兄さんも、みんなみんな良い笑顔だった。多幸感に満ち満ち溢れたライブだった。
バンドが明るく輝いているからこそ、燦々みたいな青い炎のような曲も、さらに説得力を増す。
「しっかりとした気持ちでいたい」
こんなにもシンプルな言葉が、どうしてこうも切実さを持つのだろうか。
この曲を聴くたびに、果たして毎日自分に誠実に生きられているのかと、いつも背筋が伸びる。
「胸が詰まるほど美しいよ ぼくらは」
わたしたちは一人ひとりが、雑に触れたら割れてしまうようなガラスのように美しくて。
だからこそ、人と人が接するということは、本当に奇跡のように尊い営みなのだと思う。
その人の美しさを傷つけないよう真摯に向き合う責任だって、生まれた瞬間に背負うのだ。
そしてカネコアヤノに美しいと肯定してもらえる。それだけで身体がふっと軽くなる。
その恐怖の根源となっている記憶が呼び起こさせてくれるし、それを受け入れて折り合いをつける勇気もくれる。
バンドセットの演奏でがらりと印象が変わったのが、りぼんのてほどき。
甘めな歌詞でありながら、2番のサビから急に音の圧を上げて転調したのに鳥肌がたった。
「あなたは強い人」
何度も繰り返し聴いているはずの曲なのに、毎回聴く度に違う意味合いを感じる。
カネコアヤノのライブにはいつもそういう新鮮さがある。それは断片を繋ぎ合わせたような歌詞に豊かな余白があること。そして日ごとに違うカネコアヤノが曲に意志を吹き込んでいるからだろうか。
恋しい日々は圧巻だった。生活の疾走感。
「恋しい日々を抱きしめて 花瓶に花を刺さなくちゃ」
なんて、丁寧で優しい詞を、普通あんなふうに歌えるだろうか?
生活のことを歌っているのに、いてもたってもいられなくなってしまう。穏やかさと疾走感が両立するのがカネコアヤノの大好きなところだ。
日々のしょうもない悩みがどうでもよくなってきて、泣きそうになった。
他にも、花ひらくまで、気分、閃きは彼方、ぼくら花束みたいに寄り添って、など良すぎて呆然とするばかりだった。
東京の2日とも参戦したが、本当にあっという間に終わってしまった。
大げさじゃなくて、わたしは毎日彼女の詞に支えられている。
辛いことがあったら思い浮かべるお守りみたいな言葉があるし、彼女の曲を胸を張って聴けるように、自分に誠実な毎日を送ろうと、いつも思っている。
ここ数年、バンドメンバーの入れ替わりがあったり、SNSでしょうもないことを言われたり、大変なこともあったのだろう。ファンの立場からいろいろ推察していた。
けれども、この2日間、どこか吹っ切れたような、新しいカネコアヤノの姿を観た。
カネコアヤノも変化を続けている。
スローテンポで力強い曲を重ねる彼女もかっこよいけれど、健やかで明るい彼女も最高だった。
今後もいろんなものを変えながら、カネコアヤノたちは演奏を続けてくれるだろう。
ただ、彼女の芯の部分はブレないだろうという信頼感がある。
おそらく自分が嫌だと思うことやらない。万人受けを狙って、信念を曲げるようなことはしないだろう。
カネコアヤノに対しては、そういう信頼感がある。だからわたしたちファンは、彼女がどんな変化を模索しても、安心して応援することができる。
それこそがまさに「バンドの正しさ」であって、この2日間はそれを観た気がする。
本当に今回のライブ、最高でした。
※勢いのまま書いたので、書き直したい箇所あったら都度編集します。