【第1回 なにものゼミのリアルに迫る!】初回講義の裏話と、考えたコト。
大学前の交差点。
マスクで鼻が覆われているのを忘れる程、強く充満していたはずの金木犀の香りはすっかりと消えていた。
ここまであっという間だった。アポイントメントやら宣伝やら、それぞれに準備を重ねてきた『なにものゼミ』は10月20日、ゲストに小島慶子さんをお招きし、記念すべき初回を迎えた。
どうしようどうしよう…と講義前に準備をしていたのは、二年の山下。彼女は講義担当者として、トップバッターを務めた。
「まさか、本当に引き受けて下さるなんて…。」
一筋縄ではいかないゼミ運営。
様々な壁に衝突していたさなか、小島さんが快く講義を引き受けて下さった。
まさかの初回からビッグゲストにお越し頂けるという事、そしてこのなにものゼミが一歩一歩着実に進んでいるという事実に、安堵で胸を撫で下ろした。
オンライン開催には、何かと不安が募った。
ゼミ開始前の打ち合わせ。隣でサポートに徹していた私にもハッキリと分かるほど、山下は極度な緊張状態にあった。
「慣れてますから!」という小島さんの心強いお言葉に救われ、初回ゼミは無事スタート。
山下は時折深く頷きながら、小島さんが感じた生きづらさを自分なりに噛み砕いて、一つ一つ丁寧に飲み込んでいた。
講義テーマであるADHD。
それは一言で形容する事ができず、
様々な事象が複雑に絡まりあう。
その境界線の曖昧さも一因となり、偏った理解をされる事が多い。
しかし、ADHDとは何か、という問いに
答えはない。
だからこそ、その偏った認識を少しでも解消する為に、小島さんはご自身の経験を、ご自身の言葉で語って下さった。
これらこそが今回の講義における鍵である。
対人関係や家庭、仕事環境。
ADHDに付随する様々な要因を少しずつ紐解き、その本質への理解に近づく為のヒントを得た。
「私はナマモノ。」
「貴方はなにもの?」という問いに対し、小島さんは、そう答えた。
移り行く日々の中、一日として同じ自分はいない。
毎日変わるのが自分であり、「私は何者か」を定義する事はできない。
それでもただ一つ変わらない物は何か、私なりに考えた。
自分が偏った視点を持たない為に、社会に真っすぐと通っている一本の軸。
それは『リアル』。
「リアル」は気付かぬうちに、いつも自分の傍に在る。
このゼミはそんな「リアル」に迫る旅を始めたばかりだ。
次は何に出会い、どんな景色を見るのだろうか。
第二回も、乞うご期待。
文責 : 深瀬
第二回予告は、1つ前の投稿に掲載中です!要チェック!!
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