続けた先に思うこと、とこれから 03

次の話の前に、なぜこの文章を書こうと思ったかというと。
何をする時にでもあった、焦燥感とか…漠然とした不安、必要以上に自分を卑下する感情…みたいなものが最近フラットになってきたような気がして。
その理由を探るために?整理するために?あとみんなの反応が面白くて書いてます。読んでくれて感想とかメッセージくれた人たち、ありがとうございます。すごく嬉しいです。
なんせ仕事してたり物作ってるときは自分の実力をはみ出したことやっていることが多かったので、じっくり自分の感情の変化を振り返る時間もないし、必死で何もわからなくなってることが多かったんです。好きなものが多すぎるので、色んなことに手出しちゃうし。

続きを書きます。

その後、エキストラで参加させていただいたMV、”STARTING OVER feat.Mummy-D”が収録されているアルバム、"IN THE NAME OF HIPHOP II / tha BOSS"のリリースパーティに招待していただきました。

(ライブが始まるまでOMSBさんの曲がずっとかかってて嬉しかったな)
久しぶりに見たBOSSさんのライブは3時間近くのロングセットをほぼ曲間のMCなし、見ているこっちが倒れそうになるくらいの(実際倒れかけました)、でも確かに心に言葉が突き刺さってくる圧巻の時間でした。言葉の量がもう、表現としては間違ってるかもしれないですが「”見た”ことない量」で。言葉と音って物体的な感触があって本当に面白いですよね。胸がドンッと、ジーンッと、ガーンッとする感じ。
そしてライブ終わりにご挨拶をさせていただいて、買ったばかりのアルバムにサインをしていただき(そして昔の映像制作会社で唯一私を最後まで心配してくれた監督に偶然あったり…その監督は”THA BLUE HERB "ASTRAL WEEKS / THE BEST IS YET TO COME"のMVを担当していたので全然驚かなかったですが。)

で、とにかく肩身狭く佇んでいたところ、山本さんが気を遣って「”ILL KID”のMVを撮った子です」と紹介してくれました。
そしたらBOSSさんが笑顔で「あのMV良かったよ」と言ってくださり、その後「KMCのアルバム、今度TBHRから出すから…」と。
あまりの出来事で頭が真っ白になりました。その後KMCと話すと、「そうだよ。最初からハマに頼むつもりだったよ」と。
そうしてKMCのアルバム発表曲、”JUST DO IT”のMVを作ることになったのです。

とにかく一番かっこよくKMCを撮るのは私だ!という意気込みで撮影に挑みました。そもそも私はKMCのファンなので、彼のアーティスト性や秘められた想いを形にする上で解釈の大きな違いみたいなものはなかったように思います。
ただ、ここで自分の「実力」の話になるのですが…
何かしら作品を作ってる人は必ずぶち当たる壁だと思うのですが、「この辺が落とし所だろう」というものがないと作品っていつまでも完成しないですよね。当たり前の話。
BOSSさんと一緒に映像を作らせていただいた上で、私が(そしてKMCもだと思いますが)一番驚いて、一番精神力を使ったのが、その”完成”に向かうまでの手数の多さ、模索の長さ、少しでも感じた違和感への”徹底的な詰め作業”でした。ここは本当に毎秒毎秒勉強、という感じですごく大変だったけど本当に楽しかったんです。

今まで”辛い”と”楽しい”が、どちらもが最高(限界?)の状態で同居することがなかったのでこれは本当に驚きました。辛い気持ちがが最高潮のときって絶対楽しくなかったですから。これが一つのジャンルを極めた人の作業の仕方なんだなと思って震えました。(後からBOSSさんに聞いた話なんですが、作業前の私は顔面蒼白で本当に手が震えていたそうです。小心者なので)
この作業の中で自分の底力みたいなものが少し鍛えられたのを実感しました。

そうしてMVのオンラインが出来上がり、自分がいままでMVで見てきた”TBHR”のロゴを受け取り、作った映像にのせました。

公開後のMVのコメントを読みながら、そして今はKMCの新しいアルバムを聴きながら、色々考えました。
今までの自分は、何をするにもとりあえず線路から片足くらいは出すけど落ちないように、人間関係の部分で言うと厭世観が人一倍強いのに人の目ばかり伺うような、酒に溺れて神経を麻痺させることでそれに対処するような、中途半端な生き方をしていたので
自分のすることに対しても明確な自信が持てなかったんだなと思います。

「自分の信じていた世界は間違っていなかった」と思えるようになる近道なんてものは存在しなくて、周りに何を言われようが、とにかく続けること。なぜなら、ここで冒頭の価値観に戻るんですが、この地球で生きる全ての存在にとって時間は”絶対的”なものなので、その時間の中で行ったことは確実に蓄積していくからです。そしてそれは一本の木になって細かく枝分かれして、色々な可能性を生み出します。それこそ、宇宙、葉脈、人間の血管の広がり方のように、全て同じ仕組みでできているように思うんです。

私の場合はやめよう、やめよう…やめてやる!と思うタイミングでなぜか毎回きっかけをもらっていたり、周りに救われているので、環境や人間関係に恵まれていたことも絶対あります。幸せな人間だと思います。本当にいつもありがとう。

何が言いたいかっていうと…途中で休んでもいいので、何か自分が信じているものや、もし憧れているものがあったら、とりあえず頭で考える前に挑戦して、続けてみたらいいと思います。それは創作じゃなくても、生活の中のあれこれでもなんでもいいんですけど。それがいつか、自分自身を救ってくれることが必ずあると思うので。物事はなるようにしかならないですしね。

単に年取ってそういう気持ちになっちゃってるだけなのかもしれないですけど…そうえば、今年、大好きなhideが死んだ年と同じ年齢になります。
私はまだまだこれからやること、やりたいこと、いっぱいあるので酒もそこそこに、健康に気をつけて、遊び続けたいと思って、おります。

ちなみに、最近公開した”WHATEVER”のMVには少しhideのMVのオマージュが入ってます。

で、私がここでだらだらと言ったことと同じようなことを、KMCがかっこよくニューアルバムで昇華してました。同じ気持ちなんだな、と思って嬉しかった。
TBHR × KMC、マジで、すごい。いや、”凄まじい”です。買わなきゃ損ですよ。絶対フィジカルでGETするべき。

自分語りのお付き合い、お目汚し、失礼しました。
ありがとうございました。

asukahama












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